正社員の平均給与

国税庁が2023年9月27日に発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は457万6000円でした。

全体の平均給与はほぼ横ばいで推移していますが、2018年からの正社員の平均給与を見ると、順調に上昇していることがわかります。

《正社員の平均給与の推移》

  • 2018年:506万7000円
  • 2019年:508万2000円
  • 2020年:501万9000円
  • 2021年:515万7000円
  • 2022年:523万3000円

そのうち正社員だけで見た場合、平均給与は523万3000円となりました。

非正規社員を含めた年収と比べると、約70万円の差があります。

男女別に正社員の平均給与をみると、男性は583万8000円で女性は406万9000円でした。

非正規社員を含むと男性は563万3000円で、正社員に限定した場合と比較しても収入差は約20万円となっています。

一方、女性は非正規社員を含めた場合313万7000円となって、収入差は約90万円となりました。

女性の場合、正社員と非正規社員の収入差が大きいといえるでしょう。

賃金の伸び率

過去からの推移をみると、平均給与は1.5%上昇しています。

また、日本労働組合総連合会(連合)が2023年7月21日にまとめた「春季生活闘争まとめ」では、30年ぶりの水準の賃上げが実現しました。

物価高による賃上げへの期待が高まった点と、企業が人材を確保したい企業の思惑も重なった結果、2014年以降では最も高くなっています。

給与や賃金は一定の水準で伸びているといえますが、生活面の余裕は生まれるのでしょうか。

物価高の影響を踏まえると、賃金は伸びている状況といえるのか、家計の実態について解説します。