物価の値上がりとともに賃上げの兆しも見えつつある昨今。

2023年9月27日に国税庁が公表した民間給与実態統計調査によると、2022年に1年を通じて勤務した給与所得者の平均年収が458万円となりました。

2年連続の増加とはなりましたが、少子高齢化によって難航する公的年金の運用と相まって、老後資金の心配は尽きることはありません。

老後の資金計画はどうしたらいいのだろうと、不安をつのらせている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、70歳代の平均的な資産状況とマネープランについてくわしく紹介しています。

老後の資金計画が気になり始めた人は、ぜひ記事内容をご確認ください。

70歳代の資産状況

70歳代のシニア投資事情を考察するにあたって、まずは保有資産の状況を確認しておきましょう。

情報は、金融広報調査委員会がまとめた家計の「金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によるものです。

金融資産の有無

まずは前提となる保有資産の有無です。8割近くの世帯は何らかの金融資産を保有しています。

一方で、2割程度の世帯では金融資産を何も保有していないと回答しています。

保有資産の内訳

次に金融資産を保有していると答えた人が保有している資産の割合を一覧表にまとめました。

ほとんどの人は資産を現金として保有しており、ついで積立型保険商品、株式、投資信託の割合が高くなっています。
現金預貯金の次に保有割合が多い資産は株式です。

銀行の預貯金で得られなくなった利息を、株式の配当で補おうと考えている人も多いのでしょうか。

保険商品は積立型保険商品と個人年金保険を合わせると、54.1%の人が保有していると答えており、根強い人気をほこっています。

保有している金融資産の額

金融資産非保有者とボリュームゾーンと思われる500万円以上から金融資産額ごとの割合をピックアップしました。

70歳代では、1000万円以上の資産を保有している世帯の割合が高くなっています。

また、平均値と中央値の差額の多さも気になるポイントです。

退職金の金額の差や有無によって、保有資産の内容に差が生じている可能性があります。