相手選びに「年収」を重視しすぎない方がいい理由
多くの方がここで疑問をもったように、交際相手に「年収」だけを条件にするのは避けた方がいいと考えられます。
結婚を視野に入れる場合、経済的な不安を抱えることはもちろん当然のことですので、気になるのは仕方ないでしょう。
しかし、他の条件を抑えてまで「年収」だけで判断してしまうと、今後の生活で思わぬ影響が出るかもしれないのです。
その理由をいくつか見ていきましょう。
年収は年齢や勤続年数で異なる
交際相手の見極めや婚活において、今の年収で判断してしまうこともあるかもしれません。
特にマッチングアプリでは年収の項目があるケースもあり、その数字が重視されがちです。
しかし現実には、年齢を重ねるたびに昇給・昇格することが一般的です。年功序列のところや成果主義のところもあり、今の年収だけで判断するのは難しいのではないでしょうか。
たとえ今は理想の年収をクリアしていなくても、2~3年で容易に追いつける環境があるかもしれません。
反対に、魅力的な年収に思えてもその後昇給しにくい職場もあるでしょう。
現時点の年収だけでは、今後の経済力がなかなか見えにくいものです。
失業や転職の可能性もある
たとえ今の年収が魅力的でも、忘れてはいけないのが失業等のリスクです。病気や怪我により、第一線から離れる可能性もゼロではありません。
もちろん自分自身にもあてはまるリスクですので、こうした可能性に対して保険や貯蓄等で備えているかどうかを、判断基準にする方もいます。
価値観はそれぞれですので、こうした可能性を考えると「年収より安定した仕事の方がいい」と気づくこともあるでしょう。
資産や貯蓄は年収に直結しない
生活の安定に欠かせないお金ですが、これは収入だけでははかれません。
資産や貯蓄が十分にある方は、年収を追い求めずに自身の生活を楽しむ余裕があることもあるでしょう。
また、たとえ年収が高くても、支出の考え方は人それぞれです。ほとんど使わずに貯蓄に回すという人もいるため、年収だけで判断するのは難しいでしょう。
同様に年収が低い人でも、散財する人と上手にやりくりする人とでは、資産形成に差がでると考えられます。
入ってくる給与だけでは、その人のお金事情を知ることは難しいのです。
何よりも価値観が大事
年収を重視して交際相手を選ぶ、ということには多くの方が違和感を覚えていると思います。
パートナーと日々を過ごす上で、居心地の良さや生活の充実を感じるには、お金以外にも大切なことがあるはずです。
価値観が同じ、好きなものが同じ、嫌いなものが同じ…こうした一つひとつの積み重ねも、お金と同じように大切なものでしょう。
冒頭のナイル株式会社の調査では、年収以外に確認したい条件として男性が「容姿・スタイル」、「趣味」、「居住地」、女性が「職業」、「結婚歴」、「子供の有無」と続きました。
実際には、それぞれ重視するポイントがあるのではないでしょうか。
年収事情は気になるものではありますが、それ以外にもさまざまな視点を大事にしたいですね。
まとめにかえて
日本の平均年収は最新で458万円。交際相手に望む年収は「400~500万円」が最多となりました。
年収400万円以上の割合は男女で異なる傾向にあります。
確かにパートナーを選ぶ上でお金のことは気になるものです。決して無視することはできないでしょう。
ただし、年収ばかりに目がいくと大切なその他の部分が曖昧になってしまいます。
さまざまな視点を大切にしていきたいですね。
参考資料
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」(2023年9月27日)
- ナイル株式会社「交際相手に望む年収は「400~500万円」が最多、男性は「自分と同等」、女性は「自分より高い」(出会いコンパス調べ)」(2023年9月29日)
- 出会いコンパス「交際相手に望む年収は「400~500万円」が最多、男性は「自分と同等」、女性は「自分より高い」(出会いコンパス調べ)」
太田 彩子