2. 資産を分散する効果
資産運用において、分散投資はリスクを低減する重要な手法です。
たとえば、株式は60銘柄保有することで個別リスクをほぼなくすことができます(個別リスクとは企業内の不祥事など企業に起因するリスクのこと)。
また、一国の株だけでなく新興国などの他地域にも投資すれば、リスクを低減しながらもリターンを高めることができるとされています。
また、複数の資産クラスに投資することにも意味があります。
株式と債券は一般的に逆の値動きをとるため(相関係数が低い)、株式のみに投資するよりもボラティリティ(リスク)を低減した運用が期待できるのです。
このように分散投資は資産運用において非常に重要なテクニックといえるでしょう。
一方でその実施には一定の知識や経験が必要となります。
初心者がポートフォリオ(運用する金融商品の組み合わせ)を組むことは決して容易ではないのです。
3. 資産分散には投資信託がおすすめ
初心者の方が資産クラスの分散に取り組むのであれば、投資信託の運用を検討してみるとよいかもしれません。
投資信託はプロに資金運用をおまかせできる金融商品です。
一般社団法人投資信託協会では以下のように定義されています。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
出所:投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
投資信託はさまざまな商品が展開されています。
資産分散に最も手軽なのはバランスファンドでしょう。
国内外の株式、債券、不動産投資信託(REIT)などが複合的に組み合わされたポートフォリオで資金を運用してもらえます。
また、株式メインの投資信託と債券ファンドなどをそれぞれ別で購入・運用するのも1つの手です。
資産分散は投資のリスクとリターンのバランスを取るのに大切な役割を果たします。
なおざりにすることなく地道に取り組んでみましょう。
参考資料
久保田 雅大