2017年12月1日、「iDeCo公式サイト」で2017年10月のiDeCo加入者数や、加入者の種別ごとの掛け金の平均額などが公表されました。
2017年10月の新規加入者数は約3.7万人。加入者の総数は約68.7万人に
iDeCo公式サイトで公開されている「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について」によると、2017年10月の新規加入者数は36,754人でした。2017年9月(33,421人)に比べると新規加入者数は増えており、引き続き加入者の拡大は続いているようです。
また、2017年10月時点の加入者総数は687,184人となりました。今年のうちに加入をすませてしまおうと検討している人もいるでしょう。2018年1月からは掛け金を年1回以上、任意に決めた月にまとめて拠出(年単位拠出)することも可能になります※。こうした取り組みによって今後も増加傾向が続いていくのか注目したいところです。
※年単位拠出の取扱いにはルールがあります。詳細はiDeCo公式サイトでご確認ください。
掛け金の拠出状況は?
では、すでにiDeCoを始めている人は月々いくらずつ積み立てているのでしょうか。
「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(平成29年10月時点)」によると、第1号加入者(自営業者など)の掛け金の平均は27,094円、第2号加入者(会社員、公務員など)の平均は14,460円となっています。
最大で月々68,000円まで積み立てられる自営業者ですが、半数近くの加入者が5,000~14,000円の範囲で積み立てているようです。一方、65,000~68,000円に設定している人も約2割いることから「無理のない範囲でコツコツ」という人と「老後のためにしっかり」という人に二極化する傾向があるといえます。
一方、会社員などの第2号加入者のうち、企業年金のない会社に勤める人(拠出限度額23,000円)の場合、掛け金の平均は16,112円であるものの、半数以上の人が限度額いっぱいに近い20,000~23,000円を毎月積み立てていることがわかります。
さらに、公務員などの共済組合員(拠出限度額12,000円)に関しては、加入者の9割以上が掛け金額を10,000円以上としており、掛け金の平均も11,173円と拠出限度額に近い状況になっています。
まとめ:iDeCoのメリットを生かして資産形成を
iDeCoは老後の資産形成を応援するための制度で、加入者自らが掛け金を拠出し、運用する商品を選び、運用していきます。メリットは次の3点です。
1.iDeCoの掛け金は全額所得控除の対象=所得税・住民税の節税になる
2.運用益が非課税になる
3.受け取るときにも税優遇が受けられる
ただ、自身の運用成果が将来の受取額を左右することになるので「ちゃんと運用できるのだろうか」「損をしないだろうか」と不安に感じる人がいるかもしれません。
もし「節税メリットは享受したいがリスクはとりたくない、損をしたくない」という人であれば、まずは運用商品に元本確保型の定期預金を選んで積み立て、節税メリットだけはしっかり得るというのも一手です。
一方、多少のリスクを取ってもお金を増やす方向で考えたい、ということであれば、投資信託を中心に商品の組み合わせを検討するとよいでしょう。
また、口座開設の際には、金融機関選びでも差がつく可能性があります。「金融機関に支払う口座管理手数料」と「金融機関が提供している商品ラインナップと信託報酬」に注意して選んでみてください。
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LIMO編集部