定款の変更方法とは
前述のとおり、定款は「会社における憲法」であるため、変更に際しては厳格な手続きが必要とされる。
会社の取締役会で変更できるものではなく、株主の権利に重要な影響を与えるものであるため、株主総会での決議が会社法により要求されている(会社法第466条、309条2項11号)。
なお、株主総会の特別決議とは、重要な決定をする際に会社法により要求されるものであり、議決権の過半数を保有する株主が株主総会に出席し、出席した株主の議決権の3分の2をもって決議することとなる。
会社議案として提出して、株主に納得のいく説明をして賛成してもらう必要があり、ハードルは高めに設定されている。
凸版印刷からTOPPANへ変更
凸版印刷は創業120年を超える企業であり、2023年3月に会社名を変更することを発表した(著者注:正確には持分会社体制への移行に向けた会社分割および商号等の変更を発表)。
2023年6月の株主総会にて議案が賛成多数で可決され、変更が正式に決定した。
創業時から付いていた「印刷」を社名から外し、新たなステージへ向かう会社の方向性が支持されたと言えよう。
株主総会で決定された期日どおり、2023年10月1日、凸版印刷株式会社は、「TOPPANホールディングス株式会社」へと変更となった。