突然ですが、みなさんは自分の機嫌をとって余裕ある生活を送ることを意識していますか?

筆者が若い時は、自分に余裕がないせいで他者とぶつかる事も多かったため、最近は自分で自分の機嫌をとって余裕をつくることを意識しています。

たとえば、自分に余裕がないと仕事やプライベートでも自分の考えに固執して他の意見を否定し上手くいかないことが増えてしまいます。

しかし、日頃から自分に余裕があれば「自分と異なる意見もなるべく理解しようとする」、「理解できなくてもいいから、否定をしない」という事にも意識を向けやすく、その結果不思議と気持ちも安定するのです。

現役時代の今は働いて収入もあるため、たまに贅沢して自分の機嫌をとることもできますが、老後は限られた年金で遣り繰りするため、たまのご褒美をとること自体が難しくなります。

そもそも、限られた年金で余裕のある老後を過ごすことはできるのでしょうか?

今回は今のシニアの年金事情を見ていきながら、自分たちの老後について考えていきましょう。

1. 日本の公的年金制度「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造について確認

まずは日本の公的年金である、国民年金(基礎年金)と厚生年金の違いを確認しておきましょう。

日本の年金制度は、国民年金と厚生年金による2階建て構造です。年金制度のベースとなる1階部分が「国民年金」、2階部分が「厚生年金」です。

1.1 国民年金:1階部分

  • 対象者:原則、日本に住む20歳~60歳未満の全て人が加入
  • 保険料:全員一律(年度ごとに見直しあり)
  • 年金額:保険料の納付期間により決定

1.2 厚生年金:2階部分

  • 対象者:会社員や公務員など、厚生年金適用事業所で働き一定要件を満たした人が国民年金に上乗せで加入
  • 保険料:毎月の給与や賞与などの報酬により決定し、事業所と折半して負担
  • 年金額:納付済みの保険料と年金加入期間により決定し、国民年金(老齢基礎年金)に上乗せして支給