一戸建住宅を所有すると分譲マンションとは違って、自分自身で定期的に建物の維持管理を行わなければなりません。
維持管理費用には修繕費、税金、各種保険料などがありますが、特に修繕・リフォーム費用は将来的に必ずかかる費用で且つまとまった額になるので、あらかじめ資金計画を立てて事前に積み立てておく必要があります。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターがまとめた「住宅相談統計年報2022」によると、戸建住宅のリフォームの主な目的は「部位の修繕」が73.0%で最も割合が多く、次いで部位の更新が55.1%となっています。(複数カウント)
また主なリフォーム部位は、「屋根」が60.5%で最も割合が高く、次いで「外装」47.6%、「内装」20.5%、「給水・給湯」16.2%の順になっています。(複数カウント)
そこで本記事では、注文住宅では将来の修繕費はどれくらいかかるのか、そしていつまでにいくら貯めるべきなのかを計算する方法などを紹介します。
是非参考にしてください。
注文住宅の将来の修繕費はどれくらい?
一戸建住宅の修繕費は、新築してから築30年までの間に最低でも400万円以上かかるといわれています。
建物によって金額差が生じるのは、修繕費は建物の仕様(採用されている建材)・延べ床面積や維持管理状況、経年劣化の状態などによって大きく異なるからです。
一般的に、高額な建材や設備が採用されていることが多い注文住宅の方が、建売住宅よりも修繕費が膨らみがちといえます。
そしてそれらの修繕に対応するためには、毎月1万5000円〜2万円程度を修繕費用として積み立てておくことが必要になるといえるでしょう(30年で540~720万円)。
注文住宅の築年数ごとの修繕費用の目安
それでは、注文住宅での築年数が経過するごとに、どの程度の修繕費用がかかるのかを詳しく見ていきましょう。
ここでは延床面積が120平方メートル前後の一般的な木造2階建住宅の場合について、考察します。