1.1 事務処理誤りの総件数と制度別・発生年度別内訳

発生した事務処理誤りは、何が原因であったのかをみてみましょう。

1.2 事務処理誤りの制度別・区分別内訳

上記より、事務処理誤りの原因は、各制度の「確認・決定誤り」が最も多く771件(63%)を占めており、次いで「説明誤り」が220件(18%)、「入力誤り」が76件(6%)と続きます。

さらに、事務処理誤りの結果、個人へどのような影響があったのかをみてみましょう。

1.3 事務処理誤りの事象別内訳

事務処理誤りがあった1220件のうち、「影響額あり」が570件(47%)で合計金額は3億2295万6312円にのぼっています。

その内、過払い額は約6600万円で177件、未払い額は約2億3200万円で264件、過徴収額は約1700万円で79件、未徴収額は約555万円で32件、誤還付額は256万円で18件となっています。

個人へ影響のあった570件のうち、現役時代に国民年金保険料や厚生年金保険料を納めているにも関わらず年金が支払われない「未払い」が、264件(46%)も占めているというのはとても気になります。

未払いなどの事務処理誤りは、何がきっかけで気が付いたのかを確認してみましょう。

1.4 事務処理誤りの判明契機

「日本年金機構内部の調査等」がきっかけとなったのは732件(60%)、「個人からの問い合わせ」がきっかけになったのは488件(40%)となっています。

年金事務所から誤りがあったと知らされる場合もありますが、自身の年金について、不明点や疑問点を問い合わせることでも、事務処理誤りが見つかることがわかります。