老齢年金は、偶数月の15日に2ヶ月分がまとめて支給されます。
次の年金支給日は10月13日(金)。15日が日曜日ですので、直前の平日に前倒しとなります。
2023年度は、公的年金が3年ぶりの増額改定となりました。
日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」では、会社員+専業主婦(または専業主夫)の夫婦2人分の厚生年金額例は「22万4482円」とされていましたが、実際、世帯によって受給額は大きく異なります。
そこで今回はシニア世代の実際の年金受給額についてみていきたいと思います。
1. 国民年金と厚生年金「2階建て」構造の仕組みと特徴とは
日本の公的年金制度は「2階建て」といわれる構造で、下図のように1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金となります。
1階部分の国民年金は年金制度の基礎となります。
2階部分の厚生年金は、対象となる人が国民年金に上乗せして加入する年金です。
国民年金と厚生年金のそれぞれの特徴は以下のとおりです。
1.1 国民年金:1階部分
- 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
- 年金額:満額79万5000円(※令和5年度の年額)✕調整率(480カ月に未納期間がある場合は減額されます。)
1.2 厚生年金:2階部分
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定(国民年金に上乗せで支給)
上記のとおり、国民年金と厚生年金では、加入対象や保険料、年金額の決定方法などに違いがあります。
国民年金は20歳になれば自動的に加入となりますが、厚生年金は厚生年金保険の適用事業所で働く一定の要件を満たす人が加入する年金です。
現役時代の働き方によって、国民年金か厚生年金かが異なり、これによって老後の年金額にも大きな違いがあるということをおさえておきましょう。