3. 60歳以降も働き続ける場合の注意点
70歳になると厚生年金への加入資格は原則喪失しますが、年金の受給資格の要件を満たしていない場合などは70歳以降も厚生年金に任意加入できる場合もあります。
70歳になるまでに年金保険料の未納期間が多くあり、年金の受給資格がない人は、70歳以降も厚生年金に任意加入することで年金の受給資格がもらえることもあるので、年金事務所などに相談するといいでしょう。
また、今回は64歳まで働いて65歳から受給する場合と、69歳まで働いて70歳から受給する場合でシミュレーションを行いました。
厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受給する場合、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額に応じて年金額が支給停止となる場合があります。
繰下げ受給を行う場合、支給停止されていた額を除いて繰下げ加算額を計算するため、想定より年金額が減る可能性もあります。
4. リタイア後の年金月額をシミュレーションしよう
実際の年金月額は人それぞれです。
年金額が月10万円以下の人もいれば月20万円以上の人もいます。もらえる年金額によって、老後の生活水準は大きく変わってくるでしょう。
「ねんきんネット」を使えば、簡単に老後の年金額をシミュレーション可能です。老後の年金額を知ることで、必要な老後対策を考えるきっかけにしてみてください。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「公的年金シミュレーター」
- 日本年金機構「70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
苛原 寛