一昔前までは、「夫は仕事、妻は家庭」という考え方が主流でしたが、女性の社会進出が推進されつつある現代では、「専業主婦」という生き方を選択する人が少なくなってきています。

「家事育児をして専業主婦として旦那の仕事をサポートしたい」「正社員として育児と仕事を両立させたい」など、専業主婦と共働きにおける考えはさまざまですが、果たして「年金の受給額面」では、どちらがお得なのでしょうか?

本記事では、「専業主婦」と「共働きをしている女性」が老後に受け取れる年金受給額について詳しく紹介していきます。

パターン別に夫婦が受け取れる年金額についても紹介しているので、参考にしてください。

1. 働く女性の年金事情「専業主婦と共働き」

専業主婦世帯と共働き世帯では、老後に受け取れる年金月額はどのように変わるのでしょうか。

日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造となっており、老後生活をスタートさせる前の働き方によって、加入する種類が変わります。

国民年金は、原則日本に住む20歳から60歳未満の人が自動的に加入対象となり、加入期間および納付月数が同じであれば、加入者全員同じ額が支給されるようになっています。

厚生年金は国民年金に上乗せで支給されるもので、主に会社員や公務員が対象となります。

専業主婦は「第3号被保険者」に分類されるため保険料を支払う必要がないですが、老後は国民年金のみしか受け取れません。

一方で共働き世帯の女性の場合は、2022年10月にパートの厚生年金の適用が拡大したことから、パート主婦でも厚生年金を受け取れる人が増えてくるでしょう。