平均と中央値に604〜995万円の差がある理由
前章では、40〜50歳代の平均貯蓄額について見ていきましたが、中央値と平均に大きな差が生じていることがわかりました。
中央値と平均に大きな差が出ている一つの理由として、どちらの年代においても「金融資産非保有者」が多いことが挙げられます。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」の40歳代と50歳代の金融資産保有割合は【図表2】【図表3】のようになりました。
上記グラフをみると、金融資産非保有者が、40歳代で35.8%、50歳代で39.6%であるのに対して、貯蓄額1000万円以上の人は、40歳代で20.1%、50歳代で22.4%となっています。
このことから、「貯蓄をしている人」「貯蓄をしていない人」の格差が広がっており、全体の割合としては金融資産を保有していない人のほうが多く、平均と中央値の貯蓄額に大きな差が生じているのだとうかがえます。