証券口座を提供する金融機関は、差別化を目的に独自のサービスを展開しています。
そのため、複数の証券口座を利用することで、それぞれの特長や強みを活かした取引や情報収集が可能となるのです。
本記事では、楽天証券と松井証券の複数持ちについて、そのメリットを紹介していきます。
1. この記事を読んでわかること
- 楽天証券とは
- 松井証券とは
- 「楽天証券×松井証券」複数持ちのメリット
2. 楽天証券とは
楽天証券は900万口座の開設実績を誇る日本屈指の証券会社です。
NISA口座数業界NO1の人気ネット証券であり、手数料・商品ラインナップの両面で優れています。
国内株手数料は1日100万円までの取引が無料、米国株式・ETFの最低手数料は業界最安水準です。
外国株は米国のほか、中国・ASEAN株(タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシア)もカバーしており、投資信託は2613本、つみたてNISA対象商品は194本をラインナップしています。
また、独自サービスが魅力的なのも楽天証券のメリットです。
投資信託のつみたて投資を楽天カード決済にすれば、購入額の0.5~1%が楽天ポイントで還元されるほか、たまった楽天ポイントは投資信託・国内株・米国株・バイナリーオプションの購入代金に充当できます。
<楽天証券が向いている人>
- 手数料が安く商品ラインナップに優れた証券会社を探している方
- 楽天ポイントユーザー
- 日本経済新聞の購読に興味がある方
3. 松井証券とは
松井証券は1918年創業の老舗証券会社です。
サポート体制に定評がある人気ネット証券であり、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する「2022年度問合せ窓口格付け(証券業界)」では、「問合せ窓口」と「webサポート」の両部門で12年連続の「三つ星」(最高評価)を獲得しています。
また、以下の2点も松井証券を利用する大きなメリットです。
- 25歳以下の国内株取引手数料が無料(現物・信用)
- 投資信託保有額の最大0.85%を還元(投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス)
「投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス」は、投資信託の運用コストである信託報酬を投資家に還元するサービスです。
信託報酬率が年率0.3%(税抜)を超える投資信託を運用した場合、投信保有額の最大0.85%がポイントや現金で還元されます。
たまるポイントは松井証券ポイントで、AmazonギフトカードやPayPayポイントに交換したり、投資信託の購入代金に充当できます。
4. 楽天証券と松井証券の複数持ちのメリット
楽天証券と松井証券はそれぞれ独自のサービスを展開しています。
たとえば、楽天証券は日経新聞が読める日経テレコン(楽天証券版)を提供しています。
一方、松井証券は25歳以下の国内株取引手数料を無料としており、若い方にはメリットの大きい証券口座と言えるでしょう。
ここで楽天証券と松井証券の主なスペックや独自サービスを比較してみましょう。
楽天証券 | 松井証券 | |
国内株取引手数料(1日あたり) | 100万円まで0円 | 100万円まで1100円 |
外国株取扱範囲 | 米国、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア | 米国 |
IPO取扱数(2022年実績) | 65銘柄 | 50銘柄 |
投資信託本数 | 2613本 | 1710本 |
つみたてNISA商品数 | 194本 | 197本 |
ポイント投資 |
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投信保有残高に応じたポイント還元(毎月) | なし | 最大0.85% |
クレジットカード決済の還元率(投資信託の積立投資) | 0.5~1%(楽天ポイント) | なし |
独自サービス |
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※2023年8月30日時点
手数料の安さや投資信託の商品ラインナップの豊富さでは楽天証券に軍配が上がります。
一方で、松井証券もいくつかの要素では楽天証券に負けていません。
25歳以下の方の国内株取引手数料が無料となる点や、信託報酬の還元を受けられる「投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス」は楽天証券にないメリットです。
普段は楽天証券をメイン口座として利用しつつ、投資信託は松井証券で運用するなどの工夫が考えられますね。
楽天証券、松井証券はいずれも口座開設および維持にかかる手数料は無料です。
余力があれば、ぜひ両口座の複数持ちを試してみると良いでしょう。
参考資料
6. まとめ
- 楽天証券は手数料や商品ラインナップに優れたオールラウンダー証券
- また、日本経済新聞が読める日経テレコンなどの独自サービスにも強み
- 一方、松井証券は25歳以下の国内株取引手数料が無料となっており、投資信託の信託報酬還元サービスも展開している
MeChoice編集部