野鳥に警戒されないように配慮した研究員の姿が、X上で話題になっています。
投稿したのは、東京大学 先端科学技術研究センター准教授でXユーザーの「@toshitaka_szk」さん。
当ポストは2023年8月30日時点で2万5000件を超えるいいねを集めており「これは怪しすぎるw」「出会ったら絶叫して驚きます(笑)」「コワイw」など多くの反響が寄せられています。
※投稿された写真は【写真3枚】をご参照ください
※今回紹介するポストは、投稿者様の許可を頂いております
「シジュウカラに警戒されないように配慮した結果」が話題
「一昨年から一緒に研究している研究員。シジュウカラに警戒されないよう配慮した結果こうなった(意味はなかった)」
そんなコメントとともに投稿されたのは1枚の写真でした。そこにおさめられていたのは、森の中に座り込む、被り物を被った人間の姿。なんといっても視線を惹くのは「リアルなハト」のフェイスマスクです。
パッと開いた大きな瞳や、前方に尖った存在感のあるくちばしが、どこかシュールな雰囲気を放っています……。首から下には「ジャケットやリュック」といった人間らしい格好というギャップにも思わず笑みがこぼれてしまいます。
その格好には「鳥たちにどうしても顔を覚えられたくない」という理由が
一体どうしてこのような格好をすることになったのか、投稿者である「@toshitaka_szk」さんに経緯を教えてもらいました。
長野の森でシジュウカラという野鳥の鳴き声(言葉)を研究していた、投稿者さんと研究員のお二人。その研究のなかで「巣箱を開けてヒナの体重を測る必要があった」といいます(環境省の許可を取得済)。
続けて「@toshitaka_szk」さんは、鳥たちは賢く、人間の顔を覚える研究結果も知られていることを説明してくれました。さらに「親鳥に顔を覚えられたら、その後、その巣で鳥の言葉を研究することができなくなります。なぜなら、親鳥は我々に警戒し『ピーツピ(警戒!)』とばかり鳴くようになるからです」と詳しく教えてくれました。
こうした理由から「観察している鳥たちにどうしても顔を覚えられたくない」という思いで、フェイスマスクを被ることにしたのだそうです。
非常にシュールな格好に見えますが、その背景には研究に対する真剣な思いが存在したのです。