生涯未婚率が男女ともに上昇し、老後をひとりで迎える方が増えています。

同居人に気を遣わなくてよい反面、困ったときに気軽に頼れる相手がいないのが、シニアの「おひとりさま(単身世帯)」の悩みでしょうか。

元気なうちは不安な気持ちに蓋をすることができますが、年齢を重ねるほど病気や介護など健康に関する不安は大きくなるものです。

いざというとき頼れるのは自分のお金だけ、と貯蓄に励む方も少なくありません。

そこで今回は、シニアのおひとりさまにフォーカスして、「年金・生活費・貯蓄」事情を見ていきたいと思います。

1. おひとりさま「国民年金・厚生年金」の受給額の平均月額はいくらか

さっそく、現在のシニア世代が受け取っている「国民年金」と「厚生年金」の受給額の平均月額を見ていきましょう。

厚生労働省年金局が公表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、いまの老齢年金世代が受給する年金額の平均月額は、それぞれ次のとおりです。

1.1「国民年金」受給額の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 男性:月額5万9013円
  • 女性:月額5万4346円

全体:月額5万6368円

いまのシニア世代の国民年金の受給額の平均月額は男女ともに5万円台です。

ちなみに、2023年度の公的年金は増額改定となりました。67歳以下新規裁定者の年金額は満額6万6250円(月額)と前年度から2.%UPとなっています。

国民年金の保険料は、年度ごとに見直しが行われますが、収入の有無や年収に関係なく全員一律です。20歳~60歳未満の40年間、全ての保険料を支払った場合に満額が支給されます。