働き盛りの40歳代。お子さまがいるご家庭では、教育資金の負担が増えてくる頃でしょうか。
2023年8月16日に経済産業省 資源エネルギー庁が発表したレギュラーガソリンの店頭現金小売価格は、8月14日時点で「181.9円/リットル」と、前週から1.6円/リットル値上がりしています。13週連続値上がりで、200円に迫る勢いです。
ガソリンだけでなく、食品や生活必需品の値上げが続き、「貯金にまで手が回らない」という世帯は少なくないでしょう。しかし、老後に向けてそろそろ本腰を入れたい40歳代。
今回は、40歳代の平均的なお金事情を「貯蓄額・住宅ローン残高」をベースに覗いていきたいと思います。
”平均”を参考にしながら、「ウチ」の老後の資産形成に向けてどう行動すべきか、考えてみましょう。
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【40歳代】みんなの貯蓄額は?
さっそく、40歳代の貯蓄額を平均値と中央値で確認しましょう。
【図表1】
【40歳代】:平均値825万円・中央値250万円
- 金融資産非保有:26.1%
- 100万円未満:11.1%
- 100万円~200万円未満:7.2%
- 200万円~300万円未満:5.4%
- 300万円~400万円未満:5.5%
- 400万円~500万円未満:4.2%
- 500万円~700万円未満:7.9%
- 700万円~1000万円未満:7.3%
- 1000万円~1500万円未満:7.4%
- 1500万円~2000万円未満:3.8%
- 2000万円~3000万円未満:5.2%
- 3000万円以上:4.9%
- 無回答:3.8%
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」によると、40歳代二人以上世帯の貯蓄額は、平均値825万円・中央値250万円です。
平均値と中央値で大きな乖離が見られますね。平均値は一部の大きな数値に引っ張られてしまうため、より実態に近い中央値を参考にしておきましょう。
【図表1】のとおり、中央値は250万円ですが、金融資産非保有=「貯蓄ゼロ」世帯は26.1%です。100万円未満の世帯を含めると約37%もの世帯が、十分な貯蓄ができていないと見てとれます。
一方、2000万円以上は10.1%でした。
家族構成や住んでいる地域、ライフスタイルなど世帯ごとに様々ありますので、正解・不正解はありません。
40歳代においては貯蓄が難しい世帯が多いようですね。
さて、ある程度まとまった貯蓄があっても、大きな負債があれば少し事情が変わってきます。30歳~40歳代にかけて住宅ローンを抱える世帯が増えていくと考えられますが、40歳代の住宅ローン残高はどのくらいあるのでしょうか。
【40歳代】みんなの住宅ローン残高
先ほどと同じ資料によると、40歳代の1052世帯うち借入金の有無は以下のとおりでした。
《40歳代・借入金の有無》
- 借入金あり:26%(274世帯)
- 借入金なし:74%(778世帯)
また、「借入金あり」の世帯の借入金残高は、平均値1575万円・中央値1500万円でした。借入金残高のうち「住宅ローン残高」は平均値1480万円・中央値1400万円と、ほとんどの世帯が抱える借入金は住宅購入資金目的であることが分かりました。
しかし、40歳代世帯の約7割は「負債」を抱えていないようですね。
【40歳代】みんなの貯蓄の目的は?
40歳代の二人以上の世帯は、なかなか貯金にまで手が回らない世帯が多いようですが、約6割強の世帯は貯蓄に成功しています。
金融資産保有額がある40歳代世帯の貯蓄の目的を見てみましょう。
【図表2】
【図表2】のとおり、貯蓄の目的1位は「老後の生活資金(61%)」、2位「こどもの教育資金(47.4%)」、3位「病気や災害への備え(41.8%)」でした。※3つまでの複数回答
貯蓄をしている世帯は、老後生活への備えがすでにスタートしていることが見てとれますね。
小さなお子さまがいるご家庭では、なかなか老後にまで目が向かないかもしれませんが、40歳代は老後に向けて動き出しておきたいフェーズに入っています。少しずつ、老後への意識を高めていきたいものですね。
【40歳代】年間手取り収入からどのくらい貯蓄に回している?
では、貯蓄ができている40歳代二人以上世帯は、年間手取り収入(臨時収入を含む)から、どのくらいを貯蓄に回しているのか。参考までに見ておきましょう【図表3】。
【図表3】
《年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合》平均:12%
- 10~15%未満(21.5%)
- 貯蓄しなかった(21.5%)
- 5~10%未満(16.7%)
- 20~25%未満(12.6%)
- 5%未満(9.3%)
最も多かったのが、「年間手取り収入の10~15%未満」と「貯蓄しなかった」です。
日本の平均年収443万円(参照:国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」)で例えてみましょう。額面443万円の場合、控除額などによっても異なりますので、ここでは手取り収入約350万程度と仮定します。
年間手取り収入のうち10~15%を貯蓄に回す場合、年間35万円~52万5000円。臨時収入を考慮せずに単純に月割すると、毎月の貯蓄額は、2万9166円~4万3750円ということになります。
もしこのペースで40歳から貯蓄を続ければ、65歳時点で約875万~1313万円を貯めることができます。
収入が増えない中での物価上昇で「貯蓄」はそう簡単ではないかもしれませんが、早いうちから少しずつ積み上げていきたいですね。
自分に合った方法で老後に向けて準備をする
40歳代のお金事情を「貯蓄・負債」をベースに眺めてきました。
世帯によって状況が異なるものの、多くの世帯が「老後資金」を目的に貯蓄に取り組んでいるようです。
老後資金といっても、必要な金額は年金収入や生活水準によって異なります。まずは、老後の家計収支を想定して、どのくらいの資金を準備すべきかを明確にしましょう。
ゴールが決まれば、どのようにしてそこへたどり着けば良いのか、自ずと情報を取りに行きたくなるのではないでしょうか。ご自身のご意向や世帯の状況に合った方法で、老後に向けた資産形成を進めていきましょう。
参考資料
- 経済産業省 資源エネルギー庁「石油製品価格調査の結果(令和5年8月16日(水)14時公表)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」
- 国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」
和田 直子