年金を将来いくらぐらい受給できるのか。若い世代でも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

現役世代の支えがあって、年金制度は成り立っています。しかし、近年の日本は少子高齢化が進んでいるため、将来を不安に思う方も多いかもしれません。

実態を確認するために今回はいまのシニア世代の「国民年金」と「厚生年金」の受給額を、60~89歳の1歳刻みで見ていきます。老後に向けた資産形成の参考に、年金暮らしの実際の様子をながめていきましょう。

1. 日本の年金制度「国民年金・厚生年金」をおさらい

まずは、日本の公的年金制度について簡単におさらいしておきましょう。

日本の年金制度は、「国民年金」と「厚生年金」の2つの制度による「2階建て」の構造になっています。

1階部分「国民年金」は、原則、日本に住む20歳~60歳未満が加入する年金です。

自営業者などの第一号被保険者は、毎月保険料を自分で納めます。ちなみに保険料は全員一律で、年度ごとに見直しが行われます。

厚生年金や共済年金に加入している会社員や公務員などの第二号被保険者は、毎月の保険料を会社と折半で負担し、毎月の給料から天引きされる形で保険料を支払います。

専業主婦・専業主夫など、第二号被保険者に扶養されている第三号被保険者は「国民年金」に該当しますが、個人として保険料を負担する必要はありません。

老後には、受給要件を満たした全ての人が老齢基礎年金を、厚生年金などに加入していた人は、老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金などを受け取ることができます。