東宝のセグメント

同社は3つの報告セグメントから構成されているが、同社売上高のうち、69.4%を占めるのは「映画事業」である。TOHOシネマズも「映画事業」に含まれる。

「映画事業」の中に、「映像事業」があり、その中にあるのが「アニメ事業」(TOHO animation = 東宝のアニメレーベル)となる。

アニメ事業を「第4の柱」とする方向性を打ち出したのは2022年4月であり、当第1四半期においてはまだ「アニメ事業」は成長段階ということになる。

そのため、公表決算を見るだけでは「アニメ事業」の現状が見えてこない。

東宝の「アニメ事業」

【図表3】

出所:「東宝株式会社 2024年2月期 第1四半期 決算説明資料」より著者作成

前年同期比では、キャラクターライセンスは減収であるが、それ以外は大幅な増収となっていることが分かる。

増収要因となった作品は、「僕のヒーローアカデミア」「BLUE GIANT」「刀剣乱舞」が挙げられる。

  • 「僕のヒーローアカデミア」:配信と商品物販で大きく貢献
  • 「BLUE GIANT」:劇場公開で貢献。興行収入10億円超
  • 「刀剣乱舞」:商品物販と配分金で貢献

一方で、減収要因となった作品となったは、「呪術廻戦」「SPY×FAMILY」である。