体験者が語る! 大企業からベンチャーに入ってがっかりしたこと、意外にうれしかったこと5つ

日系大手金融機関や電機メーカーは、それぞれ文系や理系の就職先人気ランキングとしては上位にある企業です。とはいえ、入社して数年で辞める人もいたり、大企業で得たポジションを捨ててベンチャー企業に就職する人もいます。

今回は意を決してベンチャー企業に転職したもののがっかりしたケースや、逆にうれしかったケースをまとめてみました。

ベンチャーでがっかりしたこと(1):予想を超えた孤独

日系金融機関、外資系金融機関を経てベンチャー企業で仕事をするA氏。日系金融機関では海外を対象とする仕事をしており、外資系金融機関でも外国人とともに行動する、華やかな職場環境にあったといいますが、ベンチャーは違うようです。A氏は現在の仕事環境について次のように語ります。

続きを読む

「ベンチャーというと若い人がワイワイガヤガヤやっているイメージがありますが、うちはテレワークの仕組みが充実しているので家やオフィス以外の場所で仕事をする時間が長いです。同僚と会わない日もある。つまり、孤独なんです」

A氏は続けます。

「余計な無駄話もしないので、生産性も高いといえますが。ただ、サラリーマンの頃は、まわりの同僚とたわいもない話をして、今振り返ってみればそれでストレスを解消していたと言えますね。会社の経営者から見れば給与泥棒なので迷惑な話でしょうが」

一方、大手電機メーカーからベンチャー企業に転じたB氏は「これまでは良くも悪くもアットホームな雰囲気の中で仕事をしていたので、ベンチャーのビジネスライクな関係性には戸惑いを感じることも多い」と話します。

「いろいろ詮索されて煩わしく感じることも前職ではそれなりに多かったのですが、今の職場は本当にドライ。どの程度コミュニケーションをとっていいのか、その距離感が難しく感じられるほどです」

ベンチャーでがっかりしたこと(2):(友人・知人に)認知されていない

大企業からベンチャーへ。「会社の看板の大きさ」を身をもって体験すると、そのありがたみがよりわかるようです。

「昔の同僚や大学のゼミの友人、後輩などに新しい名刺を渡しても、『へー』とか『ふーん』とか軽く流されて、昔の扱いとはっきりと変わるのがさみしいですね。ただ、今に見てろという気になりますが」

とA氏は語気を強めます。「新しいことに挑戦する」、そのことに多くが無関心であり、日本経済に元気がない理由の一つかもしれない――そうともいえるような悲しいシーンですね。

逆にB氏はベンチャー企業に転職したことや現在の仕事内容を話すと知人や友人から「すごい」と言われることも多いようです。ただ、B氏はこの言葉を額面通りには受け取れないと苦笑いします。

「口ではすごいと言ってくれますが言外に『約束されたポジションや収入を捨てるなんて、よくやるよ』というニュアンスがにじみ出ていますからね。お金は大丈夫かとか家族は理解しているのかとかいろいろ聞かれて、最終的に『いや~俺は無理だわ~』って。好きで選んだ道ですから、何を言われてもいいんですけれど」

ベンチャーでがっかりしたこと(3):(金融機関での)信用がない

A氏は金融機関で勤務していた当時に住宅ローンを組んだようですが、住宅ローンを借り換える際に苦労をしたようです。

「勤務先の説明をするのに時間がかかりました。自分も金融機関に勤務していてこうした状況があることは事前に知っていたとはいえ、結構手間だなと思いました。ベンチャー企業に勤務する前には、信用が必要な内容は事前に準備しておくべきだと改めて感じました」

このようにベンチャーで仕事をすることにはつらさもあるようです。一方で、うれしいと感じることもあるといいます。それはどういったことなのでしょうか。

ベンチャーでうれしかったこと(1):自分の仕事の成果が明確

A氏はがっかりしたことは数多くあるものの、うれしいこともあり、実はそちらの記憶の方が大きいとも話します。

「ベンチャーだと自分の仕事の成果が会社の売り上げなどに直結するので、やりがいは限りなくあります。かつては、自分の業績がそのまますべて金銭的にも定性的にも評価されているとは言えなかったので、そのやりがいは比較になりませんね」

B氏も「ドライな分、評価が明確でいい」といいます。

「以前は成果を出していても『まだ若い』という理由で昇格が見送られたとか、上司に嫌われて評価を最低点まで下げられたとか、そんな話も聞きました。真偽のほどはともかく、そういう噂を聞くと不安になりますよね。その点、今はただただ成果主義ですから。会社の成長も自分の成長も感じるし、あらゆる可能性が広がっていると思います」

ベンチャーでうれしかったこと(2):働き方が自由に選べる

A氏は働き方のスタイルを重視しており、現在の職場の柔軟性を高く評価しているようです。

「職種にもよると思いますが、家などで作業や打ち合わせができることも多く、金融機関時代のようにオフィスに必ず行くというスタイルから脱却できました。ベンチャーでは結果が最も重視されていて、会社全体がそのコンセプトで動いていることによるメリットかなと思います」

B氏の場合は、通勤ラッシュから逃れられたことが最大のメリットだったといいます。

「もちろんベンチャー企業でも9時始業のところもあると思いますが、弊社の場合はみなし労働時間制ですし、会議をするにしても基本は10時以降のことが多いので。朝のラッシュ時間に電車に乗らなくて済むのは本当に助かります。逆に取引先で9時から打ち合わせの時などがつらくなってしまいました(笑)」

まとめにかえて

ベンチャー企業というと、日本ではいまだにポジティブな評価ばかりではないでしょうが、仕事に何を求めるかによっては今後その見方も変わってくるかもしれませんね。

がっかりポイントが減るだけでも、日本で新しいことに挑戦する人が増える可能性があるともいえるのではないでしょうか。皆さんのがっかりポイント、うれしいポイントはどのようなものでしょうか。

LIMO編集部

ニュースレター

PR

LIMO編集部

LIMO編集部は、国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーを中心に構成されています。金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報ををわかりやすくお届けします。