厚生労働省の「令和4年簡易生命表」によると、平均寿命は男性81.05年、女性87.09年でした。右肩上がりで推移してきた平均寿命ですが、2022年度は前年と比べると男性は0.42年、女性は0.49年下回る結果となりました。

新型コロナや心疾患などにより平均寿命がやや縮まったものの、依然として「人生100年時代」へ向かっているといえるでしょう。

また、内閣府の「令和4年版少子化社会対策白書」によると、50歳時の未婚割合は年々増加傾向にあるようです。1970年には男性1.7%、女性3.3%だった未婚割合は2020年には男性28.3%、女性17.8%まで増加。

長生きの老後を「おひとりさま」で過ごす方は、今後も増えると予想されています。

そこで本記事では、老後が目前に迫った50歳代おひとりさま世帯の貯蓄額と、これから老後に向けてやるべき3つのことをご紹介していきます。

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50歳代おひとりさま「みんなの貯蓄額」平均と中央値で見る

貯蓄事情は、収入や生活費、貯蓄にどれくらい重きをおいているのかなど個々で異なりますが、参考までにいまの50歳代「おひとりさま」の貯蓄額をのぞいてみましょう。

【円グラフ】

◆50歳代・おひとりさま世帯の貯蓄額◆

  • 平均:1048万円
  • 中央値:53万円

【50歳代・おひとりさま世帯の貯蓄額「金額階層別」の割合】

  • 金融資産非保有:39.6%
  • 100万円未満:11.5%
  • 100万~200万円未満:5.5%
  • 200万~300万未満:4.4%
  • 300万~400万円未満:3.0%
  • 400万~500万円未満:1.9%
  • 500万~700万円未満:3.0%
  • 700万~1000万円未満:5.5%
  • 1000万~1500万円未満:4.6%
  • 1500万~2000万円未満:4.1%
  • 2000万~3000万円未満:4.1%
  • 3000万円以上:9.6%
  • 無回答:3.3%

※金融資産非保有世帯を含む

50歳代「おひとりさま」世帯の貯蓄額は平均1048万円・中央値53万円です。平均と中央値で大きな乖離がありますね。一部の大きな数字にデータが引っ張られているようですので、金額階層別の割合【円グラフ】を見ておきましょう。

金融資産非保有が約40%と4世帯に1世帯が貯蓄ゼロであることが見てとれます。一方、3000万円以上の金融資産をもつおひとりさま世帯は、約10%。1000万円以上では22.4%です。

積極的に貯蓄をしていない方は、退職金を老後資金に充当しようとしているのかもしれません。しかし、そうでない場合には、なんとか老後に向けて少しでも貯蓄を増やしていきたいところです。