3. 厚生年金「月額20万円」20歳代で年収700万円が必要な理由
会社員時代、平均して約720万円の年収があれば厚生年金20万円受給できるので、20歳代の年収が低くても40歳代・50歳代で年収を増やせばいいと考えるかもしれません。
しかし、標準報酬月額には上限があり、たとえ給与が100万円でもその月の標準報酬月額は65万円で頭打ちになります。
55歳で役職定年になったり60歳で定年後再雇用になった場合は、給与が大幅に減ることもあるため、20歳代から一定の年収が必要になるのです。
4. 年収と年金額の関係は理解しておこう
厚生年金20万円を受給するには、老齢基礎年金を満額(約80万円)受給した上に老齢厚生年金160万円が必要です。
厚生年金に40年加入すると仮定すると、平均標準報酬額は約60万円(年収ベースで720万円)になります。
標準報酬月額は65万円が上限となるため、厚生年金20万円を受給するには20歳代でも700万円くらいの年収が必要です。
計画通りに収入アップするのは難しいですが、年収と年金額の関係は理解しておきましょう。
参考資料
- 生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
- 日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
- 日本年金機構「報酬比例部分」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
- 日本年金機構「老齢年金ガイド令和5年度版」
西岡 秀泰