投資では投資先を分散することが重要です。

この分散投資によって投資家はリスクを低減した資産運用が可能となります。

今回は分散投資の基本を初心者向けに解説した上で、その実践に投資信託が極めて有効であることを解説します。

また、分散投資におすすめの投資信託なども紹介するので、初心者の方はぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること

  • 分散投資とは
  • 投資信託とは
  • 分散投資におすすめの投資信託
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分散投資とは

eamesBot/shutterstock.com

まずは分散投資について解説します。

分散投資とは投資における基本テクニックです。

投資における格言の1つに「卵は1つのカゴに盛るな」というものがあります。

これは投資先を集中させることのリスクの大きさを示した言葉です。

例えば、日本の株式に集中的に投資すれば、震災などで国内の株式相場が急落した場合に大きな損失を被ることになります。

そのため、投資対象は国や地域・資産などを分散させることが大切なのです。

分散投資によってリスクを低減できる

分散投資は値動きが異なる複数の資産・銘柄に投資することになるため、リスク(価格のブレ幅)を低減した運用が可能です。

例えば、株式と債券は一般的に逆の値動きを示す傾向があります。

そのため株式相場が急落する場面でも、債券によって損失のダメージを軽減できるのです。

出所:MeChoice編集部

投資では何を分散させられるのか

投資対象の分散方法は3種類あります。

1つは資産の分散です。

株や債券、不動産など多種多様な資産に分散投資することでリスクを低減した運用が期待できます。

2つ目は国や地域の分散です。

米国のみの株に投資するのではなく、先進国の株へ投資するなど範囲を広げることでカントリーリスクの低減が期待できます。

カントリーリスクとは、投資先の国における政治・経済等の状況変化に起因する、資産価格の変動可能性のことです(クーデーター・急激なインフレ・災害など)。

3つ目は銘柄の分散です。

日本株にのみ投資するようなケースでも、異なる企業の株を購入するだけで分散投資の効果が得られます。

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分散投資には投資信託がおすすめ

分散投資には、投資に関する知識が必要となりますが、投資信託なら初心者でも気軽に実践できます。

投資信託とは、プロに資金の運用をおまかせできる投資商品のことです。

2023年現在は約6000種類の商品があり、それぞれで運用方針や主要な投資対象などが異なります。

投資家は膨大な商品数のなかから好きな商品を選んで購入するだけでOKです。投資先の選定やポートフォリオの管理といった実際の運用は投資のプロであるファンドマネージャーにおまかせできます。

出所:MeChoice編集部

投資信託はプロに運用をまかせられる代わりに以下の手数料が発生します。

  • 購入時手数料:投資信託の購入時にかかる手数料
  • 信託報酬:投資信託の保有中にかかる手数料(保有額に対して年率0.2%など)
  • 信託財産留保額:投資信託の解約時(売却時)にかかる手数料

ただし、最近では購入時手数料と信託財産留保額を無料としている投資信託も数多く存在します。
投資信託は証券口座を開設することで購入できます。

なぜ分散投資には投資信託がおすすめなのか

分散投資に投資信託がおすすめなのは、インデックス投資ができるからです。

インデックス投資とは市場平均を示す指数に連動した値動きを目指す投資スタイルのことです。

例えば、日経平均株価に値動きを連動させる投資信託などがあります。

インデックス投資では基本的に対象の指数を構成する銘柄に投資します。

例えば、米国企業500社で構成されるS&P500に値動きを連動させる投資信託であれば、実質的に500社の米国株式に投資を行えるということです。

このように、多くの銘柄から構成される指数に値動きを連動させる投資信託であれば、1つの商品でも十分な分散投資ができます。

たった1つの商品を購入するだけでも分散投資を実践できてしまうのが、投資信託の魅力なのです。

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分散投資におすすめの投資信託4選

Thapana Onphalai/shutterstock.com

ここでは分散投資におすすめのインデックス投資信託を4つ紹介します。

  1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  2. eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
  3. eMAXIS Slim先進国株式インデックス
  4. SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

投資初心者であれば、まずはいずれか1つを運用してみることをおすすめします。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

期間収益率(過去3年)

84.0%

信託報酬率

年率0.11330%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のマンスリーレポートによる※2023年6月30日現在

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

全世界の株式に投資する商品となっています。

全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」で1位に輝いた実力派の投資信託となっています。

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

期間収益率(過去3年)

86.0%

信託報酬率

年率0.1133%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)のマンスリーレポートによる※2023年6月30日現在

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

日本以外の全世界の株式に投資する商品となっています。

すでに日本株を運用している方や日本株以外の全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。

eMAXIS Slim先進国株式インデックス

期間収益率(過去3年)

93.3%

信託報酬率

率0.09889%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim先進国株式インデックスのマンスリーレポートによる※2023年6月30日現在

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

先進国の株式市場を投資対象としています。

フランスやイギリスといった先進国はインドや中国などの新興国に比べてローリスク・ローリターンな運用が期待できます。

長期的にリスクの低い安定成長を狙うのであれば、ぜひ検討したい商品です。

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

期間収益率(過去3年)

+100.49%

信託報酬率

年率0.0638%

運用できる主な証券会社

松井証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

SBI・V・S&P500インデックス・ファンドのマンスリーレポートによる※2023年6月30日基準

アメリカを代表する500社で構成される株価指数「S&P500」に値動きを連動させる投資信託です。

米国株に幅広く投資したい方におすすめです。

2023年6月末時点の構成銘柄にはアップルやテスラ、マイクロソフト、アマゾンなどのグローバルカンパニーが名を連ねています。

投資信託におすすめの証券会社4選

akka-photo/istockphoto.com

ここまでで投資信託の運用に興味を持った方も多いでしょう。

そこで本章では投資信託の運用におすすめの証券会社として、以下の4社を紹介します。

  1. 楽天証券
  2. マネックス証券
  3. 松井証券
  4. SBI証券

いずれも投資信託のラインナップにすぐれたネット証券です。

投資信託関連の独自サービスも充実しているので、ぜひ参考にしてください。

※各データは2023年7月10日時点の情報に基づきます。

1. 楽天証券

<基本情報>

項目 内容
特徴&おすすめポイント
  • 口座開設数が業界トップクラス
  • 手数料が安く取扱商品が豊富
IPO実績 65銘柄(2022年実績)
外国株 6カ国(米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア)
口座開設日数 最短翌営業日
投資信託の本数 2630本
つみたてNISA対応本数 192本

楽天証券は900万口座の開設実績を誇る日本屈指の証券会社です。

楽天カードを使って投信積立を行うと、ポイント還元率最大1%で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託の購入にも楽天ポイントを利用できます。

そのため普段から楽天ポイントを貯めている方におすすめのネット証券会社です。

また、楽天証券と楽天銀行を連携するマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の普通預金金利が最大0.1%になるのも魅力的。

株の購入時には、証券口座の不足分が楽天銀行の普通預金残高から自動入金される自動入出金(スイープ)サービスも便利です。

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2. マネックス証券

<基本情報>

項目 内容
特徴&おすすめポイント 米国株・中国株に強い&IPOの抽選が完全平等
IPO実績 62銘柄(2022年実績)
外国株 2カ国(米国・中国)
口座開設日数 最短翌営業日
投資信託の本数 1362本
つみたてNISA対応本数 169本

※2023年7月10日時点

マネックス証券は米国株と中国株両方の銘柄を広く取り扱っている証券会社です(米国株の現物取扱銘柄数は5000超、中国株は2000銘柄超)。

投信サービスも魅力的であり、マネックスカードを使って投資信託の自動積み立てを行うと、ポイント還元率1.1%でマネックスポイントが貯まります。

たまったポイントは投資信託の買付や他社ポイントへの移行などに利用可能です。

さらにマネックス証券は、IPO抽選が完全平等性なのも魅力の1つ。

証券会社によっては預かり資産の量などによって当選しやすさが決まるため、投資初心者がいきなり当選するのは簡単ではありません。その点、完全平等な条件で抽選されるマネックス証券なら、他の証券会社より当選しやすいでしょう。

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3. 松井証券

<基本情報>

項目 内容
特徴&おすすめポイント 25歳以下は国内株式の取引手数料が無料
IPO実績 54銘柄(2022年実績)
外国株 1カ国(米国)
口座開設日数 最短当日
投資信託の本数 1697本
つみたてNISA対応本数 190本

松井証券は25歳以下の国内株取引手数料を無料としているため、若い方には特におすすめです。

また、投資信託の信託報酬が0.3%(税抜き)を超える場合については、(保有額の)最大0.85%をポイントや現金で還元しており、投資信託のコストを安く抑えたい人にも合った証券会社と言えるでしょう(投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス)。

サポート体制も高く評価されており、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する「2022年度問合せ窓口格付け(証券業界)」では、「問合せ窓口」と「webサポート」の両部門で12年連続の「三つ星」(最高評価)を獲得しています。

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4. SBI証券

項目 内容
特徴&おすすめポイント 取扱商品ラインナップが豊富で手数料が低い
IPO実績 117銘柄(2022年実績)
外国株 9カ国(米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・ロシア・韓国・ベトナム)
口座開設日数 最短翌営業日
投資信託の本数

2660本

つみたてNISA対応本数 197本

※2023年7月10日時点

SBI証券は、2023年中に国内株の手数料無料化を目指しており、コスト意識が高い人であれば注目必須の証券会社です。

国内株はもちろん、米国株をはじめ世界9カ国の銘柄に投資できます。

米国株の取扱銘柄数は5600銘柄超で主要ネット証券最高水準(2023年1月30日時点)。

国内株は0円から取引可能であり、IPO取り扱い銘柄数も主要ネット証券の中ではダントツの実績を誇っています(主要ネット証券とはSBI・楽天・松井・マネックス・auカブコムの5社)。

また、投資信託のサービスも充実しており、保有額の最大0.25%がPontaポイントやTポイントとして還元されるほか、投資信託の購入には「Tポイント」「Pontaポイント」「Vポイント」を1ポイント1円として利用できるので、少額から投資したい方にも最適です。

投資信託の購入に三井住友カードを利用すれば、最大5%のポイント還元が受けられ、たまったVポイントは1ポイント1円で投資信託の買付に利用できるほか、景品との交換やキャッシュバックサービスにも使えます。

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参考資料

まとめ

  • 投資先の分散(分散投資)によってリスクを低減した運用ができる
  • 資産・国・銘柄など多様な観点から投資先を分散できる
  • 分散投資を気軽に実践するなら投資信託がおすすめ
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MeChoice編集部