2023年6月13日にこども未来戦略方針が閣議決定されましたが、これまでにも少子化対策としての子育て支援では、いろいろな取り組みが行われています。

ここ近年では「幼児教育・保育の無償化制度」を利用している方が多いのではないでしょうか。

幼児教育・保育の無償化とは、幼稚園や保育園にかかる費用を実質無料にしてくれる制度です。

「利用料が無償」といっても、幼稚園や保育園などに支払うことになる費用はいろいろなものがあるので、すべての費用がタダというわけではありません。

しかし、子どもの保護者の所得や子どもの人数によっては、一般の条件よりも多く補助を受けることができます。

今回は、「幼児教育・保育の無償化」の概要について、ざっくりおさらいしてみましょう。

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幼児教育・保育の無償化とは?

「幼児教育・保育の無償化」は子育て世代に対し、幼児教育や保育の負担軽減を目的にした制度です。

幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳~5歳まで(満3歳になった後の4月1日から小学校入学前まで)の全ての子供たちの利用料が無償になります。

なお幼稚園については、入園できる時期に合わせて、満3歳から無償化となります。

幼児教育・保育の無償化において、幼稚園を利用する場合の、毎月受けられる補助金の上限は2万5700円と決められています。

保育所、認定こども園等の場合の利用料は、無償になります。

ただし、この利用料には、通園送迎費、食事やおやつ代、行事費などは含まれていません。

利用料の範囲外の費用は、今までどおり保護者が負担することになります。

「幼児教育・保育の無償化」の対象になる施設

上記の無償化の対象になる施設は、幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育があります。

また、企業主導型保育事業(標準的な利用料)も同様に無償化の対象になります。

●認定子ども園とは

「認定子ども園」とは、教育・保育が一体化された施設で、幼稚園と保育所の両方の良さを持っています。

●地域型保育とは

「地域型保育」とは、原則0~2歳児が対象になる預かり施設です。

都市部での待機児童対策(待機児童は0~2歳児が最も多い)、児童人口減少地域である地方部の保育基盤維持対策など、地域ごとに抱える保育問題を解決するための制度です。

地域型保育にみなされるものに、「小規模保育」「家庭的保育」「居宅訪問型保育」「事業所内保育」の4種類があります。

●企業主導型保育事業とは

「企業主導型保育事業」とは、企業が自社従業員のために、保育所を設置する形態です。

内閣府が主体となり、企業に対し支援を行う制度で、2016年から新しく始まりました。

2016年~2023年1月の募集までで、4472施設が全国で新設されています。

たとえば、株式会社東急百貨店、杉並交通株式会社、株式会社ジェイアールシステム・エンジニアリング、株式会社ニチイ学館など多くの企業で導入されています。

公的な補助をもらうときは、『親の年収や所得が○○万円以下』という所得制限が設けられている場合がありますが、「幼児教育・保育の無償化」については、所得制限はありません。

上記でお知らせしたとおり「3歳~5歳まで」の年齢に該当する子どもがいるご家庭であれば利用できます。

さらに、手厚い補助の対象となるときのみ、「住民税非課税世帯」と「年収360万円未満相当世帯」という所得制限が設けられています。