株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回はANAホールディングス(9202)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

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1. ANAホールディングス(9202)の配当金のリターンはいくらか

ANAホールディングスの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、配当金はないので受け取れません。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年8月10日 
  • 株式の取得価格:2542円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:0円
  • 100株ベースの配当金のリターン:0円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. ANAホールディングスの株主優待のリターンはいくらか

ANAホールディングスは決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けてANA国内線搭乗優待とANAグループ各社・提携ホテル優待を提供しています。

ANA国内線搭乗優待は年に2回、保有株数に応じた枚数の割引券が配布されます。100株から199株は1枚ずつです。

割引額について、8月23日8時45分に東京の羽田空港から大阪の関西国際空港までの便に使用する際の金額で試算します。

金額は、「フレックス」で3万1410円、「株主優待割引」で1万6110円です。そのため、ANA国内線搭乗優待の優待リターンは3万600円です。

ANAグループ各社・提携ホテル優待について、ANAグループ優待券(優待クーポン 18枚)の入った冊子を年に2回、各1冊ずつ配布しています。内容は、ホテル、国内外ツアー、空港内売店・免税店での買い物、ゴルフプレー料金についての割引となっています。ここでは、試算不可とします。

そのため、優待のリターンは3万600円です。