去年の夏と比べても、今年はガソリン代の値上がりが進んでおり、電気代の上昇も天井が見えなくなっています。
近頃の円安の進行はすさまじく、これまで30年間変わらなかった物価がついに動き出したことを肌で感じる方もいることでしょう。
現役世代の場合は給与があがる可能性もありますが、老後の年金は足りるのかと心配になってしまいます。
しかし、年金も物価に応じて変動する仕組みになっているため、2023年度分は3年ぶりにプラス改定されたようです。
次の年金支給日は8月15日です。今回は国民年金と厚生年金の「みんなの平均受給額」を詳しくみていきましょう。
1. 【もうすぐ年金支給日】国民年金と厚生年金はプラス改定へ
厚生労働省によれば、2023年度の国民年金と厚生年金の年金額は前年比68歳以上で1.9%、67歳以下で2.2%の増額となり、受給額の目安は以下の通りとなります。
1.1 2023年度の国民年金と厚生年金の年金額
- 国民年金(満額):6万6250円(新規裁定者。68歳以上の方は6万6050円)
- 厚生年金(モデル夫婦2人分の国民年金と厚生年金):22万4482円
上記のとおり昨年度からは増額となりましたが、マクロ経済スライドによる調整で物価高ほどは上昇していないのが実情です。
またもうひとつ重要な点として、上記はあくまでも一例に過ぎないということです。
資料からは、実際に今のシニア世代がどれくらい受給しているのかわかりません。
そこで次の章では、直近データを使って、公的年金の平均受給額と金額ごとの受給権者数をみていきます。
執筆者
兵庫県芦屋市出身。同志社香里高校・同志社大学政策学部卒業後、損保ジャパン日本興亜(旧日本興亜損保)へ入社。保険代理店への保険商品案内営業に従事。その後、実際に窓口でお客様へ提案したいとの思いから東京スター銀行のリテール営業へ転身。2011年より現在までファイナンシャルアドバイザーとして個人のお金の悩みを解決してきた。2012年より個人販売の全行員内ランキングでは9年間で10位以内から一度も落ちることなく、2014年2位 2019年3位 2020年1位 2021年2位と安定して好成績をおさめた。また周囲への育成にも力を入れており、2014年以降8年連続で途中2度の転勤もありながら、所属支店の成績を31店舗中1位にしてきた。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、損害保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)