【場所別】打ち合わせで確認したい3つのポイント

次に、場所別の確認したいポイントを見ていきましょう。

  • 壁・天井・床の断熱性能
  • 窓の断熱性能
  • サッシの断熱性能

ポイント①壁・天井・床の断熱性能

壁・天井は特に、日射や外気と接する面積が広い部分です。

壁や天井の断熱性を高めると、室内の温度を保ちやすく部屋間の温度差も少なくなります。

断熱材の種類は、おもに繊維系・発泡プラスチック系の2種類です(【図表1】参照)。

【図表1】

出所:筆者作成

熱や空気の逃げ道がないよう、壁・天井・床と家をすっぽり包むように入れることが重要です。

ポイント②窓の断熱性能

住まいの中で、熱の出入りが多いのは窓。

対策としては、ペアガラスやトリプルガラスといった、断熱性能を考慮した窓ガラスの使用がおすすめ。

ガラス面からの熱気を防ぎ、冷気が逃げるのを防げます。

また、高断熱の窓は、外部と室内の温度差で発生する結露を防ぐ効果もあります。

カビや腐敗、ダニの発生防止にも窓の断熱性能は大切です。

ポイント③サッシの断熱性能

New Africa/shutterstock.com

窓の断熱性能を高めるためには、サッシの断熱性能も考慮しましょう。

サッシは、おもに3種類あり断熱性能が高い順に紹介すると以下のようになります。

  1. すべて樹脂
  2. 外側アルミ・内側樹脂
  3. すべてアルミ

アルミは熱伝導率が高く、夏の暑さや冬の冷たさがダイレクトに伝わります。

サッシを通して屋外・屋内の温度差が生まれやすく、結露も発生しやすい素材。

一方、樹脂は熱伝導率が低いため窓の断熱性能を保ちつつ、結露も防ぎます。

住む地域の気温や特性に合わせたサッシを選ぶようにしましょう。

断熱性能のポイントを知って夏でも快適な家づくりを

夏はもちろん、一年中快適な家づくりのためには「断熱性能を考えたプランニング」が大切です。

とはいえ、目的を考えずに高性能だけを求めたプランニングでは、建物価格だけが上がり、光熱費の節約や快適性につながらない可能性もあります。

大切なのは、住まう地域の気温や特性に合わせた性能をとり入れること。

ハウスメーカーや工務店といった施工会社は、たくさんの経験と知識をもったプロです。

打ち合わせ時には、冬だけでなく夏の過ごしやすさを考えた断熱性能をしっかり確認して、快適な家づくりを実現しましょう。

参考資料