3.2 ② 老後資金を計算する

2つ目は、「老後の暮らしに必要なお金を、計算してみること」です。

老後資金は、「老後の年金額 - 老後の生活費 = 毎月の赤字部分」で把握することができますが、具体的な金額が分からない、という方もいらっしゃるでしょう。

そんなときも、お金のアドバイザーに相談してみましょう。老後の必要資金を計算しながら、目標金額に向けた戦略を一緒に考えてくれます。

3.3 ③ 節税メリットを意識する

最後は、「節税メリットを意識すること」です。

預貯金でお金を貯めていく場合も、資産運用でお金を育てていく場合も、その成果を実感できるまでにはある程度の時間が必要となります。また、資産運用は必ずしも利益が出るとは限りません。

しかし、毎月の掛金が所得控除の対象となったり、運用益が非課税になったりする「節税メリット」は、確実にその結果を実感できるものであるといえるでしょう。

これは、国の税制優遇制度である、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)や、つみたてNISAなどを活用される場合に、ぜひ知っておいていただきたい点です。

いずれの制度も、年齢や目的などにより、向き不向きがあります。ご自身に合った「効率的な老後資金の育て方」を見つけるために、ぜひお金のアドバイザーの知恵を借りていかれることをお勧めします。

4. まとめにかえて

厚生労働省の「人生100年時代構想会議 中間報告」によると、ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されているとのこと。

平均寿命は年々伸び続けており、今後もさらに長寿化が進むことが予想されています。

「なんとなく、このくらいで足りるだろう」

老後資金の準備を、そんな感覚的なさじ加減で行うことは、今後は通用しなくなることも大いに考えられるでしょう。

将来受け取れる年金額の目安を把握し、老後の生活費をシミュレーションした上で、計画的に老後資金を作っていく必要性が高まってきているのです。

参考資料