新年度を迎え、一ヶ月が経ちました。
ゴールデンウィークでつい散財してしまった…という方もいるのではないでしょうか。
一方で、ガソリンや食材など、物価上昇が続いているためいつもより贅沢はできないかもしれません。
身近なモノの値上がりは、娯楽だけでは無く普段の生活も圧迫します。
特に、収入の増加が見込めない年金生活者にとっては影響が大きいでしょう。
長い老後生活を考える上では、貴重な収入源である年金について知識を深めておくことが重要です。
そこで今回は公的年金の仕組みをおさらいし、厚生年金や国民年金の平均受給額について考えていきましょう。
1. まずは公的年金の仕組みをおさらい
日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建てになっています。
1.1 国民年金(1階部分)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
国民年金は保険料が一律のため、もらえる年金額にも個人差は出にくくなっています。
一方で厚生年金は加入期間や納付額に応じて年金額が決まるため、個人による差が出やすいのが特徴です。
以下で厚生年金の平均月額もみておきましょう。
1.3 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金全体の平均月額は14万3973円です。
男性と女性とでは受給額に約6万円の差がありますが、厚生年金に加入して働き続ける女性が少なかった時代なので、こうした男女差があるのは仕方のない側面もあります。
では、厚生年金を「月額10万円以上」受給する人は何パーセントいるのかみていきましょう。