2. 70歳以上の「貯蓄分布」に見る、老後格差の広がり

さらに同調査から、70歳以上・二人以上世帯の貯蓄額(金融資産を保有していない世帯を含む)の分布を見ていきましょう。

2.1 70歳以上・二人以上世帯「金融資産保有額」の分布

(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:18.6%
  • 100万円未満:4.3%
  • 100~200万円未満:4.1%
  • 200~300万円未満:2.6%
  • 300~400万円未満:3.0%
  • 400~500万円未満:2.6%
  • 500~700万円未満:6.5%
  • 700~1000万円未満:6.3%
  • 1000~1500万円未満:11.9%
  • 1500~2000万円未満:8.0%
  • 2000~3000万円未満:10.4%
  • 3000万円以上:19.0%
  • 無回答:2.6%

分布の結果から、70歳以上・二人以上世帯の約50%が、貯蓄1000万円以上を保有していることが分かります。

また、「3000万円以上」を保有する世帯が約2割存在する一方、それとほぼ同じ割合で「金融資産非保有(=貯蓄ゼロ)」世帯が見られる点は、看過できないといえるでしょう。

まさに「老後格差」などと呼ばれる二極化が見られますね。

3. 「脱・老後貧乏」のために、やっておきたい3つのこと

「老後貧乏」「老後破産」といった言葉をしばしば耳にすることがあります。

いずれも厳しい響きですが、現役世代のみなさんの中には「もはや他人事ではない」という不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。

そこで、「老後のお金対策」をスタートされるときに「ぜひやっておきたい3つのこと」をお伝えしていきます。

3.1 ①「お金のアドバイザー」を見つける

1つ目は、「信頼できるお金のアドバイザーを見つけること」です。

マネープランを順調に軌道に乗せるためには、まず、数ある金融商品や運用スタイルの中からご自身に合うものを選ぶ必要があります。

老後資金の準備をせねばと重い腰をあげるも、金融商品の数の多さ、内容の複雑さに、思わずひと休みしてしまう人も少なくありません。

そんな、ちょっとくじけそうになったときに、ぜひ頼りにしていただきたいのが、「お金のアドバイザー」です。

「お金の話ってあまり人には相談したくないんだけど…」なんて感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。でも実は、マネーのプロの客観的なアドバイスは、老後のお金対策を行う上で非常に有効なのです。

貯蓄や資産運用にまつわる、「分かりにくい」「めんどくさい」を解決する近道の一つであることは、確かでしょう。