1.2 厚生年金の平均年金月額。年収の目安もシミュレーション
厚生年金受給者の平均年金月額は14万5679円です(国民年金を含む)。年額にすると174万8148円となり、この年金額を受給できる人の年収の目安は約441万円※となります(40年間同じ年収で就業した場合)。
※174万8148円(年金受給額の年額)-78万900円(令和3年度の基礎年金満額)=96万7248円(厚生年金報酬比例部分)
- 平均標準報酬額×5.481/1000×480ヵ月=96万7248円
- 平均標準報酬額=36万7652円
- 36万7652円×12ヵ月=441万1824円
国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は443万円となっているので、平均的な給与をもらっている人の年金額といえるでしょう。
2. 厚生年金「年収200~800万円まで」年金受給額の目安はいくらか年収ごとにシミュレーション
国民年金の場合、年収に関係なく一律であり、保険料を納付した期間に応じて年金額が決まります。
厚生年金の場合は、基礎年金の上乗せである報酬比例部分は、厚生年金の加入期間、および加入中の報酬に基づいて決められます。そのため、働いた期間とその期間の年収によって、受給額は大きく異なります。
自分がだいたいどのくらい年金がもらえるのか、年収と加入期間ごとの受給額の目安を表にしてみたので、確認してみましょう。
計算には「平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数」を用いています(百円の位を四捨五入)。
同じ年収で40年間勤務するケースはあまりないと思うので、たとえば、最初の5年間は年収300万円、次の10年間は年収400万円、その次の15年間は年収500万円、最後の10年間は年収600万円と推移していった場合、8万2000円+21万9000円+41万1000円+32万9000円で合計104万1000円となります。
この金額は報酬比例部分のみなので、実際に受け取ることができる年金額はこの額に基礎年金を足した額となります。
令和5年度の基礎年金の満額は79万5000円(67歳以下の場合)なので、この金額を目安にすると183万6000円となります。月額にすると15万3000円です。