車検ごとに新車に乗り換えられるだけの財力を持っている人ならば気にも留めないのだろうが、ちょいと古めのクルマばかりを複数台維持している私にとっては、定期交換部品を含めたメンテナンスにかかる費用はなるべく抑えたいものである。

コペンでの通勤帰り、想定外の土砂降りに

先日、久しぶりにダイハツコペンで通勤した帰り、あろうことか想定外の土砂降りとなってしまった。雨の予報が出ている時は絶対に乗らないクルマでもあったため、久しぶりに動かしたワイパーはすっかりヘタッてしまっていたようで、強烈なビビリと吹き残し状態になっていた。

加えて道路は大渋滞。すっかり暗くなっていたのでヘッドライトを点け、ワイパーを動かし、エアコンを作動し、ストップ&ゴーを繰り返していたらもう一つ嫌な予感・・・。

ワイパーが動くたびにインパネの照明が少し暗くなる。確かに朝エンジンをかけるときにセルの回りが今一つ元気でなかったなあ、ということを思い出す。ここのところめったにコペンを動かさなくなっていたのでバッテリーもあきらかにくたびれている様子。

もう2年以上使っているバッテリーだからそろそろ交換しなくちゃなあ~と思ってはいたのだが、やはりこれはダメだなと実感。とりあえずワイパーブレードだけでも替えようと、自宅近くのオートバックスの前まで来たが、やはり夜の9時過ぎだったのでシャッターは降りていた。

Amazonに中国のWish、DIYに便利なネット通販

帰宅してからこれら交換部品のネット検索を開始。ワイパーブレードはまだしも、バッテリーはさすがにディーラーで純正指定品を大枚はたいて買うほどの余裕はない・・・というか、自身が正規ディーラーのヤナセに勤めていた頃からバッテリーをディーラーで交換する、ということはしたことがないのだが。

Amazon、ヤフオク、楽天・・・適合バッテリーは多種多様にたくさん出てくる。ある程度の相場感が掴めたところで、製造からあまり時間が経過していないものに絞って探したが、結局これまでも他のクルマ用に何度か購入したAmazonプライムの販売業者でポチっと購入決定。メイド・イン・コリアのAtlas バッテリーにした。

ディーラーで数万円する純正指定のものと比較して、同等のスペックのものを数千円で手に入れられるのだからなんともありがたいことだ。しかも初めてだったら「安かろう=悪かろう」と疑心暗鬼になってしまうこともあるが、これまでに延べ6台のクルマのバッテリー乗せ換えに活用してきたので何ら問題なし。

ついでにワイパーブレードも同じくAmazonプライムで購入。2つとも翌日の夕方には手元に届いていた。何とも便利な世の中になったとつくづく感心させられる。

こうしたDIYで交換や整備ができるクルマ部品は、私の場合もっぱらネット通販で手に入れている。HIDキット、エアフィルター、車種別専用ハーネス、コーティング剤などのケミカル類等々・・・。

また、最近は中国の通販サイトWishも活用し、バフスポンジや電材などはこのサイトから調達している。さすがにAmazon プライムのようにすぐには手に入らないが、3週間ほどで忘れたころに郵便ポストに届いている。このWishは、送料を払っても国内で調達するよりも遥かに安く手に入るのだから、市場価格というものはもう訳が分からない。

やはりディーラーが間違いない場合も

一方、オイル交換などはよほど特種な車種でない限り、近所のオートバックスにいつもお世話になっている。自分の好みのブランド、粘度でオイルを選べて工賃がかからないのはとてもありがたい。さすがにドライサンプの頃のポルシェやフェラーリ、マセラティなどは第三京浜港北ICの近くにある専門店にお世話になっていたが。

こうなると、ますますディーラーにお世話になることはなくなると思いきや、整備内容によってはディーラーが一番安かったりすることがある。また、単純に費用の総額だけでなく、エンジン内部やトランスミッションなどにかかわる場合は、やはりSSTなどの専用工具と技術が備わっているディーラーが間違いない。

以前、フェラーリの電気系トラブルで専門業者に入庫したものの、散々いじくりまわして時間ばかりが経過した挙句に結局お手上げとなり、ディーラーに業者が自ら持ち込んだ結果、数時間で治してくれた。

また、レガシィツーリングワゴンからアウトバックと乗り継いでいるSUBARUに至っては、前後デフオイル&ATF交換で1万円ちょっと!というサービスパッケージがディーラーにあるが、これは本当に格安なのである。しかも動力を伝える重要部品にかかわる部分の整備だけに、ディーラー整備であればこれ以上の安心はない。

部品・部材の調達から整備まで、自分でできることとプロに頼むことを区分けして、その解決方法を根気強くネットできちんと探せば、すべてディーラー任せ前提の維持よりもびっくりするくらいコストを抑えることができる。これも中古車を無理せず楽しむ私なりの遊び方である。

鈴木 琢也