最近になって物価の上昇を身にしみて感じる機会が多くなってきました。
筆者はエアコンの風がどうも苦手で、毎年夏はいつから始動させるか悩みどころです。
地球温暖化が進んでいるのか、年々暑さの厳しい時期が早まっている気がします。
今年は、6月後半から使い始めたエアコン(例年は7月中旬でした)。体調を崩しては元も子もないので毎日フル回転ですが、電気代の請求が今からヒヤヒヤです。
生活必需品の値上げは家計に大きな影響が出ますよね。
現役世代の方はその分稼ごう!となるかもしれませんが、決まった年金で暮らしていくシニア世代にとっては厳しい事情です。
いまのシニア世代は、いったいどれくらいの年金収入で毎月のやりくりをしているのでしょうか。今回は老後の収入源となる、厚生年金について受給額を中心に眺めていきたいと思います。
1. 日本の公的年金の仕組み
まずは年金のしくみを確認しましょう。日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の二つの年金制度で構成されており、「2階建て構造」などと呼ばれています。
国民年金(基礎年金)は、日本国内に住むすべての20歳から60歳の人を加入対象としています。
年金保険料は定額制(※1)をとっており、20歳から60歳の40年間すべて保険料を納付すれば「満額」(※2)が受け取れます。納付期間が足りない場合はその割合を満額から差し引く計算方式をとっています。
一方、厚生年金は国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。そのため、勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務しているか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額に大きく響くしくみとなっています。
※2023年度の月額
※1:国民年金保険料:1万6520円
※2:国民年金の満額:6万6250円