誰とも同居しない状態をさす「おひとりさま」。年々、おひとりさまが増えているようです。
時間やお金を自由に使って充実した毎日を過ごすことができる一方で、健康面や老後生活に漠然とした不安を抱える方は少なくないでしょう。
今回は、おひとりさまの老後のお金事情について見ていきます。老後の収入の柱となる公的年金(老齢年金)の平均受給額と生活費から、老後に向けてどのような備えが必要かを考えていきましょう。
尚、公的年金の支給日は偶数月の15日となりますので、次回は来月8月15日(火)です。年金支給日にいまのシニアがどのくらい年金を受け取っているのか、のぞいてみましょう。
1. 【おひとりさま】男性50歳時の未婚割合は3割弱
内閣府の「令和4年版 少子化社会対策白書」によると、2020年時点の50歳時の未婚割合(45~49 歳の未婚率と 50~54 歳の未婚率の平均)は、「男性28.3%」「女性17.8%」でした。
1985年以降、未婚割合は右肩上がりに上昇。1970年と比べると、男性は約17倍、女性は約5倍と未婚割合が増加しています。
男性は約3人に1人が未婚ということになります。
時間やお金の使い方の決定権が自分だけにあるおひとりさま。気兼ねなく自由に過ごすことができる一方、お金の使い方については計画性をもたなければ老後生活は厳しいものになってしまいます。
老後の収入の柱となる公的年金は、現役時代ほどの金額はもらえません。
年金収入だけで足りない分は貯蓄や私的年金などで補填しなければいけないため、早いうちにマネープランを立てて老後に備えましょう。
とはいえ、年金暮らしを想像できなければ有効なマネープランを立てられないかもしれません。いまのシニア世代の「収入(老齢年金)」と「支出(生活費)」を参考に、年金暮らしをイメージしてみましょう。