商船三井(9104)の株「1年前に買った人」のトータル・リターンはいくらか【株主優待・配当金・株価】(2023年8月第1週)
株式投資の企業別年間リターン解説シリーズ
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株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。
今回は商船三井(9104)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. 商船三井(9104)の配当金のリターンはいくらか
商船三井の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の中間配当と2023年3月期期末配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年8月1日
- 株式の取得価格:3775円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:300円
- 2023年3月期・期末配当:260円
- 100株ベースの配当金のリターン:5万6000円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. 商船三井の株主優待のリターンはいくらか
商船三井は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けて「にっぽん丸」クルーズ優待を3月9月の年2回、フェリーサービス「さんふらわあ」優待を9月の年1回提供しています(配布枚数は株数により異なる)。
「にっぽん丸」クルーズは、プランによって価格が異なります。ここでは、8月開催横浜港出発の「夏休み館山花火と伊勢志摩クルーズ」を選んだ場合について試算します。スタンダードステートを選択した場合、2名1室利用時大人一人16万8000円です。1クルーズで1人2枚ご利用の場合、旅行代金を20%割引できます。そのため、3万3600円分お得になります。
優待券は年2回配布されるため、もう1度同じようなプランで優待を利用したと仮定します。すると、1年で6万7200円分の割引が使えることになります。
フェリーサービス「さんふらわあ」は、大人運賃1名1乗船(片道)について、5000円割引となります。そのため、優待のリターンは7万2200円です。
加えて、商船三井は2024年3月末日時点で2年以上300株以上保有している株主に向けて、新しい株主優待を実施することを公表しました。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。
監修者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03