老後生活に向けて、お金の不安がある人も多いかもしれません。では、具体的にいくら老後資金があれば安心した老後生活を送れるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」によると、60歳代・二人以上世帯の貯蓄の平均は1819万円、中央値は700万円でした。
平均は一部の富裕層に影響されるため、より実態に近いのは中央値です。
【図表1】をみると、60歳代の二人以上世帯で貯蓄1000~1500万円未満を保有しているのは8.6%です。
本記事では、60歳代の夫婦世帯が「貯蓄1000万円」を保有していた場合、老後資金が足りるのかをシミュレーションします。平均年金受給額や平均生活をもとにシミュレーションするので、参考にしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【リタイア後】夫婦の平均的な「老後の月の生活費」
まずは、老後の平均生活費を確認しましょう。
総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみ世帯の平均生活費は月26万8508円です。これは、天引きされる税金や社会保険料なども含めた金額となっています。
生活費は、持ち家か賃貸か、車を保有しているかなどによって異なりますが、今回のシミュレーションでは平均生活費である「月26万8508円」を利用します。