年代別「共働き世帯」のお小遣い平均額
R&C株式会社の調査による「共働き世帯の年代別のお小遣い平均額」は、【図表2】の結果となりました。
20歳代から30歳代にかけてお小遣い額は上昇傾向にありますが、40歳代で下降し、50歳代以降から徐々にお小遣い額が増えてきます。
30歳代や40歳代になると、家や車を買ったり子どもの教育費がかかったりなど、何かと支出が増えます。
実際に、2022(令和4)年の総務省「家計調査」による「世帯主の年代別にみた2人以上の勤労者世帯の消費支出」で消費支出の平均を見ると、30歳~34歳「25万7611円」35歳~39歳「28万1248円」に対し、40~44歳「30万8828円」45~49歳「34万720円」とあがっています。
そのため、お小遣いの割合を減らして、ローンや教育費などの支出に費用をあてていることが考えられます。
反対に50歳代以降になると、若い頃よりも収入が増え、住宅ローンや教育費も目処がたち始めるため、少しずつお小遣い額を増やしていく世帯が多いのでしょう。
お小遣い制にするメリットと注意点
前章で、共働き世帯において約半数の世帯が「お小遣い制」を導入していることがわかりましたが、お小遣い制にすることで何かメリットがあるのでしょうか。
結論からお伝えすると、共働き世帯がお小遣い制を導入することで「資産形成」がしやすくなります。
お小遣い制を導入すると、事前に支出額の見通しが立つため、家計管理がしやすくなります。
また、あらかじめ使える金額が決まっていると、何にお小遣いを使うべきかの優先順位を付ける必要が出てくるため、無駄遣いやお金の使いすぎを防止できます。
その結果、貯蓄に回せるお金が明確になり、先の計画が立てやすくなることから、資産形成がしやすくなるのです。
とはいえ、お小遣い制は双方が納得したルールや金額で行わないと、モチベーションの低下につながったり、どちらかがストレスを抱えたまま過ごしたりなど、トラブルの発展にもなりかねません。
「今後の資産形成を見据えてお小遣い制にしたい」と考えている場合は、お互いが納得できる金額やルールを設けたうえで、導入できると良いでしょう。