企業の業績動向や社会情勢の変化などによって、株価が大きく変動することがあります。
株価の動向は株式投資のリターンに大きな影響を与えるため、注意を払う必要があるでしょう。
株式投資のリターンを考える際は、配当金や株主優待だけではなく、株価変動も含めてトータルで考えることが大切です。
今回はJT(2914)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. JT(2914)の配当金のリターンはいくらか
JTの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2022年12月期の期末配当と2023年12月期の中間配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年7月21日
- 株式の取得価格:2394円(取得日の終値)
- 2022年12月期・期末配当:113円
- 2023年12月期・中間配当:94円(予想)
- 100株ベースの配当金のリターン:+2万700円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. JTの株主優待のリターンはいくらか
JTは決算期(12月31日)現在、100株以上を「1年以上継続保有する方」に向けて2500円相当の優待商品を提供しています。ただし、1年前に買付した場合、2022年12月末時点での保有期間は1年未満で条件に満たないため、株主優待を受け取れません。
そのため、優待のリターンは0円です。
なお、JTは2022年末時点の株主への優待発送をもって、株主優待制度を廃止しています。