オリックス(8591)の株価は3月の金融不安によって一時急落しました。ただし、オリックス自体の業績等には大きな懸念がなく、2023年3月期の年度決算においては弥生の事業譲渡による要因をうまく吸収できたと評価され、株価は再び上昇トレンドを描いていたと思われます。

オリックスの2022年12月末以降の株価の推移(終値ベース:円)以降も特記ない限り終値ベース2022年12月30日~2023年7月7日

出所:各種資料をもとに筆者作成

2023年6月5日に年初来高値を更新した後も、上昇傾向が継続しています。今回はオリックスの株価や配当金、株主優待についてみていきましょう。

1. 【オリックス(8591)の株価】3月の下落は一時的要因に留まる

2023年3月はシリコンバレーバンクの破綻やクレディ・スイスの買収などにより、グローバルで金融セクターの株が下落しました。

オリックスとこれら一連の出来事との直接的な関連性は懸念されてはいなかったものの、金融セクターの下落につれ安する形で、例えば2月28日~3月20日の間に▲13.6%の下落を記録したと思われます。

2023年2月28日~2023年3月20日の下落率(終値ベース)

出所:各種資料をもとに筆者作成

しかし、オリックス自体の業績には大きな不安はなく、過度な懸念が後退すると同社の株価は再び上向いていきます。