ハイリスク・ハイリターンを求めている方に人気の高いFX(外国為替証拠金取引)。FXというと「危険」「怖い」という言葉を連想する方が多いかもしれませんが、実はFXの口座開設数は年々上昇、つまり、FXトレーダーは増えています。
ひと昔前は大胆なトレードによりFXで借金をした人も多かったようですが、現在は金融庁の規制によって安全にトレードできる環境になっています。とはいえ、ハイリスク・ハイリターンですから、一定のリスクは避けられません。
ネガティブなイメージがつきまとうFXですが、なぜその人気は衰えないのでしょうか。本記事では、FXのメリット・デメリットを元金融機関社員である筆者が解説していきますので、人気の理由を一緒に考察していきましょう。
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FXの口座開設数は年々上昇
一般社団法人 金融先物取引業協会が公表している店頭外国為替証拠金取引における四半期統計データによると、FX口座開設数は年々上昇傾向にあります。
【図表1】を見ていただくとお分かりのように、2018年以降、口座開設数は増え続けています。
【図表1】
2022年10月にドル円が150.15円/ドルをつけ、「32年ぶりの円安」と大きな話題になりました。2021年末には115円/ドルほどだったものが10カ月ほどで35円も動き、インターネットやSNSではFXで大きな利益をあげた人の喜びの声がたくさん見られました。
この歴史的な円安を機にFXや外貨預金など、為替差益を狙った金融商品に興味をもった方は少なくないでしょう。
FXが30~40歳代の投資商品3位に!
危険なものという印象が根強いFXですが、証券会社やネット銀行などで広く取り扱われている金融商品の一つです。スマホ一つで、少額から手軽に始められることも手伝ってか、30歳代・40歳代が投資している金融商品の第3位にFXが入っています。
【図表2】「現在、投資を行っている全ての金融商品を選択」
【ミレニアル世代(30歳~)】
- 国内株式(63.6%)
- 投資信託(54.5%)
- FX(31.8%)
【氷河期世代(40歳~)】
- 投資信託(64.6%)
- 国内株式(56.9%)
- FX(23.1%)
【図表2】の「ミレニアル世代(30歳~)」、「氷河期世代(40歳~)」を見てみましょう。
外国株式や債券などを差し置いて、FXが3位にあがっているということから、一定数のFXトレーダーがいることが読み取れます。
FX以外にも「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品はありますが、なぜFXに興味をもつ人が増えているのでしょうか。FXのメリット・デメリットからその理由を考察していきます。