企業の業績動向や社会情勢の変化などによって、株価が大きく変動することがあります。

株価の動向は株式投資のリターンに大きな影響を与えるため、注意を払う必要があるでしょう。

株式投資のリターンを考える際は、配当金や株主優待だけではなく、株価変動も含めてトータルで考えることが大切です。

今回は吉野家(9861)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. 吉野家(9861)の配当金のリターンはいくらか

吉野家の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年2月期の中間配当と2023年2月期の期末配当」の計2回を受け取ることができます。

出所:株式会社吉野家ホールディングス「2023年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年7月19日 
  • 株式の取得価格:2582円(取得日の終値)
  • 2023年2月期・中間配当:5円 
  • 2023年2月期・期末配当:5円
  • 100株ベースの配当金のリターン:1000円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. 吉野家の株主優待のリターンはいくらか

吉野家は決算期(2月末)現在、100株以上保有する方に向けて、株式会社吉野家や株式会社はなまるの店舗等で利用できる「500円サービス券4枚」を、2月末、8月末の半期毎に提供しています。

出所:株式会社吉野家ホールディングス「株主優待情報」

配布枚数は株数により異なるため、今回の試算での優待のリターンは4000円です。