50歳代おひとりさまの保有資産

単身世帯の金融資産を保有割合で見ると、50歳代の単身世帯は「預貯金」が94%となっています。

各資産別に保有割合をみると、【グラフ2】の通りです。

【グラフ2】

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を元に筆者作成

最も保有額の多かった「預貯金」に次いで「積立型保険商品」「個人年金保険」が続きます。

単身世帯ではありますが、保険を保有する割合が株式や投資信託に比べると高くなっています。

50歳代以降は、現状の資産をできるだけ目減りさせないように、安定資産の1つとして保険を保有する割合が増えたと考えられるでしょう。

単身世帯の貯蓄や金融資産の保有割合を確認しましたが、生活費や支出をする項目といった家計に関するデータを解説します。

おひとりさまの生活実態とは?

総務省が2023年2月7日に発表した「家計調査(家計収支編)」によると、65歳以上の単身世帯における消費支出は、14万9208円でした。

厚生労働省が2022年12月に発表した「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の年金月額の平均は14万5665円です。

また、国民年金の月額は平均で5万6479円となっています。

年金の受給実態から見てもわかる通り、年金だけで生活をやりくりするのは難しいといえるでしょう。

では、老後の生活を見据えて、50歳代のおひとりさまがどのような対策をするべきなのか、解説します。