老後をどのように迎えるかは、人それぞれ。しかし、安心して暮らせるほどの収入や貯蓄は確保しておきたいものです。
少し前に「老後2000万円問題」が話題になったように、お金の問題は尽きません。
晩婚化・未婚化により少子高齢化が進む日本。さらに未婚率は増加傾向にあります。老後を単身で迎える「おひとりさま」は、セカンドライフに向けて資産をどれくらい用意しておけば良いのでしょうか。
今回は、「おひとりさま」にフォーカスして、老後の大切な収入源である年金や生活費などのお金事情について確認していきます。
1. 日本の未婚割合は右肩上がりに
おひとりさまのお金事情について見ていく前に、冒頭で触れた日本の未婚割合についても詳しく確認していきましょう。
内閣府の「令和4年版 少子化社会対策白書」によると、50歳時の未婚割合は以下のように推移しています。
- 1970年:男性1.7%・女性3.3%
- 2020年:男性28.3%・女性17.8%
1970年から1985年まではほぼ横ばいでしたが、1985年以降、未婚割合は右肩上がりに上昇。1970年と比べると、男性は約17倍、女性は約5倍と未婚割合は増加しています。
男性は約3.5人に1人、女性は約5.6人に1人の割合で未婚です。
未婚であることが珍しくない時代であることが、数字にも表れていますね。
生活水準が同程度であれば、「おひとりさま」は、夫婦2人世帯より生活費が少なくなります。しかし、その分、年金収入も1人分です。
お金の管理も含めて、全て自分自身で向き合って解決しなければなりません。
では、おひとりさまの場合、ひと月どれくらいの年金収入で生活することになるのでしょうか。いまの老齢年金世代の平均年金受給額を参考に見ていきます。