10月に入ると、年末まであっという間です。これから年末、そして年度末を控えていますが、現在の仕事を持て余している方、満足できていない方などもいるのではないでしょうか。今回は、「石の上にも3年」とは言いますが、社会人になって3年目という節目の年に転職を考えるのなら身につけておきたいビジネススキルについてまとめてみました。
その1:事前の地ならし
これは、良くも悪くも日本の働き方を象徴する言葉かもしれません。確かに、複数人が一緒に仕事をする組織の集合体を会社と定義すると、仕事を円滑に進めるためには社外とのやり取りをしつつも、社内の関係各所との間で話の内容をそれとなく耳に入れておく、また相談をしておくことが必要です。
これは日本独特の文化だろうという指摘もあるかと思いますが、そんなことはありません。欧米の外資系企業で10年近く勤務経験のあるA氏は言います。
「私は日本企業での勤務経験もありますが、欧米人も日本人と同じようにいきなり社内の会議で自分の知らないことを耳にするのは苦手のようです。事前に相談をしておくと円滑に会議が進むのは変わりありません」
新人の間は事前の地ならしというのはなかなか感覚がつかみにくいかもしれませんが、社会人としてやっていくうえでは必須のビジネススキルとも言えるのではないでしょうか。
その2:悪い話は早く伝える
これは必ずしもビジネススキルとは言い切れないかもしれませんが、悪い話を上司やチームと共有することで、その問題の担当者となることができるという利点があります。
問題を解くのが難しい場合には、「厄介な担当になってしまったな」と思う局面もあるでしょうが、問題を解決しなければならないのは上司やチーム責任者も同じです。
多くの人は問題を見ても見て見ぬふりをしがちですので、問題をいち早く共有することでチームの中心となることができるはずです。問題意識を持っているということは、自分を差別化するポイントだと言えるでしょう。
その3:同期と仲良くなっておく
同期が多い会社であれば、特に同期との良好な関係を持っておくとメリットがあるでしょう。同期と仲良くなるというのはカジュアルな言葉ですが、もう少し定義を広げて言えば、ネットワークを構築し、維持するスキルとでも言えるでしょうか。
産業による差はありますが、日本で新卒が3年以内に離職してしまう比率は決して低いとは言えません。大学を卒業して、希望を胸に同じ会社に就職した仲間が数年以内にパラパラと辞めていくのを見るのは、その会社で仕事を続ける者からすると寂しさが残るものです。
ただ、ものは考えようで、よく知る同じ年代のビジネスマンが、様々な企業や産業に広がっていると考えることもできます。同期とは不思議なもので、久しぶりに会ってもすぐに打ちとけあって話ができるものです。
自分もいつか転職する、独立するという考えを持っていれば、同期のネットワークをしっかり持っておくと、後々貴重な財産になるのではないでしょうか。
その4:チームを率いた経験とストーリー
経験をビジネススキルと呼べるかどうかという議論はあるかもしれませんが、小さなチームやプロジェクトでもよいので、人を率いた経験があるのは非常に重要なポイントです。
各領域で専門性を持って仕事ができる人は多いですが、チームのマネジメントができる人材が足りないという企業は多いのではないでしょうか。仕事の中でチャンスがあれば、自分で手を挙げてチームを率いる経験をしてみるのもよいでしょう。
まとめにかえて
いかがでしたか。新卒でいきなり転職する際にレジュメを作成することはないでしょうが、上記のようなスキルがあれば、第2新卒で良い人材を採用したいという企業の目を引くポイントになるのではないでしょうか。
LIMO編集部