サービス付き高齢者住宅とは
今回は民間でも建設することができ、総量規制もない自立した人向けの老人が入居するサービス付き高齢者住宅に焦点を当てていきます。
サービス付き高齢者住宅はバリアフリー構造の建物で一定の面積、設備が求められます。
登録基準の要件として、床面積が原則25㎡以上であること、トイレや洗面所が設置されていること、建物がバリアフリー構造になっていることが求められます。
またサービスとしては安否確認サービス、生活相談サービスを最低限提供する必要があります。
契約内容としては、高齢者の居住の安定が図られた契約であること、前払家賃等の返還ルールや保全措置が講じられている必要があります。
受け入れ対象者(=入居者)は自立している方から要介護3程度の方が対象となります。
日常のことなら自分でできるけど、一人暮らしが不安な方や、介護は必要だけど軽度の場合で住み替え先として入居を考える人が入居します。
入居時の契約は賃貸借契約を結びます。
通常の賃貸住宅の場合は高齢者を理由に入居を断られることがありますが、基本的には高齢者であることを理由に断られることはなく、契約の更新もありません。
またサービス付き高齢者住宅を建設もしくは改修するときには、国土交通省の「高齢者等居住安定化推進事業」の対象になっていることから補助金制度があります。
建築費の最大1/10、改修の場合は1/3の補助金を受けられます。
補助金制度をうけるための主な要件として、サービス付き高齢者向け住宅に10年以上登録すること、入居者の家賃が近隣の同種の住宅家賃とバランスがとれていること、家賃等の徴収方法が前払方式に限定されないこと、情報提供システム上で「運営情報」の公開を行うこと、地元市区町村のまちづくりに支障を及ぼさないと認められるものといった要件を満たす必要があります。
この補助金制度以外にも固定資産税を一定期間軽減する措置や不動産取得税を一定額控除してくれる措置があります。
国としても、少子高齢化が進むことで生じる問題解決を図るために優遇措置を設けることで高齢者向け施設の建設促進を目指していることが読み取れます。