3.「厚生年金」平均受給月額は?(男女別)
- 平均年金月額 男性:16万3380円
- 平均年金月額 女性:10万4686円
男性のボリュームゾーン「17万円以上~18万円未満」に対し、女性は「9万円以上~10万円未満」と大きな差が見られました。平均年金月額においても約6万円の差。やはり、働き方の違いが大きく影響しているのでしょう。
近年は、労働環境の整備や育児との両立支援制度も進んでいます。さまざまなワークスタイルもありますので、男女差は縮まってくるでしょう。
何度も申し上げてきましたが、厚生年金は個人差があります。
現時点で自分が将来どれくらいの老齢年金を見込めるか知りたい方は、「ねんきん定期便」や日本年金機構の「ねんきんネット」を確認してみましょう。
自分の年金額を把握しておくことは、老後対策の大切な第一歩となります。
4. 老後に向けた準備は早めのスタートが肝心
今回は今のシニア世代の公的年金事情について厚生年金受給額を中心に眺めてきました。止まらぬ物価高、少子高齢化による働き手の不足。今後の日本経済を取り巻く環境はさらに深刻化していくと言われています。
公的年金額は世の中の物価や賃金の変化に合わせて毎年調整されているので、いまの水準がこの先もずっと続くわけではありません。年金収入だけでは不足が生じる部分については今から考えていくべきでしょう。
ではどのように不足分を準備したらいいのか。
低金利の日本において、預貯金だけではどんなに時間をかけても効率的に資産を増やすことはもはや不可能です。
そこで活用していきたいのがお金に働いてもらうこと=資産運用です。
貯蓄とは異なり、資産運用にはリスクがともないます。大切なことは「長期・分散・積立」の3つのポイントをおさえることです。
リスクの許容度も人それぞれです。今は国も自助努力を後押しする仕組み、制度を用意してくれていますので、メリット・デメリットをきちんと把握した上でご自身に合った方法を取り入れてみてください。
スタートは早いに越したことはありません。無理なく時間を味方につけて将来のセカンドライフを楽しみましょう。
参考資料
笹村 夏来