株式市場の振り返り-日経平均株価は9連騰、約20年11カ月ぶりの高値

2017年10月13日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,155円(+200円、+1.0%) 9日続伸
  • TOPIX 1,708.6(+8.4、+0.5%) 5日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,098.3(▲7.2、▲0.7%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,206、値下がり銘柄数:723、変わらず:101
  • 値上がり業種数:27、値下がり業種数:6
  • 年初来高値更新銘柄数:185、年初来安値更新銘柄数:3

東証1部の出来高は18億4,795万株、売買代金は3兆2,810億円(概算)となり、いずれも前日より大幅増加になりました。ミニSQ算出に伴う売買の嵩上げがあるものの、買い意欲が高まった結果、売買代金は5月8日の3兆4,434億円に次いで今年2番目の活況となりました。

そのような中、日経平均株価は前場の半ばまでは前日終値を挟んだ攻防でしたが、その後は大きくプラス圏に浮上しました。特に、後場に入った直後から急騰し、一時+256円高(年初来高値を更新)まで買われる場面が見られました。

その後はやや上値が重くなりましたが、終値では+200円超高となる9日続伸となっています。終値ベースでは、1996年11月27日(終値21,345円)以来となる高値でした。

なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、日経平均株価より大幅に小さい上昇率に止まっています。日経平均株価のやや異常な買われ方が鮮明になったとも言えましょう。

東証マザーズ総合指数は反落、売買代金は連日の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,766万株、売買代金は944億円となりました。出来高は前日より減少しましたが、売買代金は増加しています。特段目新しいニュースがない中、個人投資家の資金が大型株市場に向かっており、新興市場は低調な商いとなったようです。売買代金も連日で1,000億円を割り込みました。

また、総合指数も反落し、1,100ポイントを下回って引けています。今後は、再び個人投資家の資金流入が見られるかが焦点となるでしょう。

ファーストリテイリングが一時+6%超高の急騰、マツダなど自動車株は安く引ける

個別銘柄では、前日に通期の決算発表を行ったファーストリテイリング(9983)が一時+6%超高の急騰となり、終値でも+5%超高で引けて日経平均株価の押し上げに寄与しました。

また、ファナック(6954)やソフトバンクグループ(9984)を始めとする主力大型株に年初来高値更新が続出しています。その他では、前日に決算を発表したセブン&アイ・ホールディングス(3382)を始めとする小売株に大幅上昇が多く見られました。

一方、円高が進んだことを受けてマツダ(7261)が大幅安になり、トヨタ自動車(7203)も小安く終わるなど自動車株が冴えない値動きとなりました。また、上期決算の上方修正を発表した大東建託(1878)が材料出尽くしから急落しています。

なお、データ改ざん問題の影響が拡大している神戸製鋼(5406)が一時▲10%安になるなど再び暴落となっています。

新興市場では、サンバイオ(4592)が急騰して年初来高値を更新し、串カツ田中(3547)も堅調に推移しました。一方、メタップス(6172)が取引時間中に高値更新となった後に急落し、終値は安く引けています。

青山 諭志