ゆうちょ銀行の株価のリスク
ゆうちょ銀行のリスクの中で、特に重要性が高いのは次のリスクと考えられます。
- 市場変動リスク
- システム関連リスク
- 日本郵政の株式売却による価格変動リスク
ゆうちょ銀行は銀行業なので、投融資を通じたトレーディング収益、金利収入などが収益の土台となります。低金利環境では潤沢な金利収入を獲得するのが難しくなり、同行にとっては逆風材料になります。
なお、2023年度の事業見通しで外貨調達コストの増大が見込まれているように、高金利による資金調達コストの増大がネックとなるリスクもあるので、必ずしも金利上昇=株価上昇と単純に関係付けられるわけではありません。
また、ゆうちょ銀行ではDXを推進していますが、これが想定通り進まなかったり、取引などにおいてトラブルを引き起こしたりするリスクがあります。システム関連では、サイバー攻撃や大規模なシステム障害などもリスク要因です。
最後に日本郵政グループでは、傘下の金融企業の持分引き下げを目指しているため、今後も株式売り出しにより需給が崩れる可能性は残ります。
ゆうちょ銀行の配当金や株主優待
ゆうちょ銀行の配当金は安定しており、年間計50円という状態が2017年3月期以来続いています。
株主優待制度もあり、5単元(500株)以上保有している株主は、ふるさと小包などを取り扱う3000円相当のカタログギフトがもらえます。
参考資料
- 株式会社ゆうちょ銀行「株式売出しに関するお知らせ」
- 株式会社ゆうちょ銀行「リスク管理」
- 日本郵政株式会社「事業等のリスク」
- 株式会社ゆうちょ銀行「2022年3月期 決算説明資料」
- 株式会社ゆうちょ銀行「配当情報」
- 株式会社ゆうちょ銀行「株主優待制度」
- 株式会社ゆうちょ銀行「2023年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社ゆうちょ銀行「2023年3月期 決算説明資料」
宮野 茉莉子