自分にとって有益なパートナーを探せ!

今の不動産投資ブームはまだ10年足らずです。ほとんどの投資家さんがまだ投資初期の段階です。

10年以上収益物件を扱っているという業者も稀です。不動産業者の営業マンでも、場合によっては転職してきて数年程度の初心者に近い人間もいます。つまり、投資を理解している業者は実はあまり多くはないのです。

不動産業者を回っていく中で、的外れな物件の提案を受けることも多々あることでしょう。

検討に値する物件を効率よく見つけるためには、優秀なパートナーとなる不動産業者の目星をつけないといけません。長く付き合えるパートナーと出会うために、パートナー候補を複数開拓していかなければならないのです。

安く買うには人脈命?

不動産は仕入れが命です。安く買って高く売る、が大原則。売却益でガツンと稼ぐのが不動産の醍醐味です。賃貸経営における空室ロス等のリスクも、相場より安く買っておけばどうにでも解決できます。売ってもよし、持ってもよし、が最強なのです。

「業者が持ってくる物件でピンとくるものがありません。相場より安く買うにはどうしたらいいのでしょうか」と、よくご相談をいただきますが、答えは一つ。数を当たること。さらに言うならば、数を当たった中から選別して情報をくれるパートナーや人脈を作ることです。

私たち不動産業者でも、毎日のように物件を眺め、情報を得てはいますが、購入に至る件数はそう多くはありません。多くの物件情報の中から、”これだ!”と思うものを選んで買い付けを入れているのです。

その情報も座して待っていれば手に入るわけではありません。日々知り合いの業者や、はたまたその知り合いの業者に連絡を取り、時には懇親会で輪を広げていきます。

業者だからこそのつながりもありますが、人脈を作り広げることは個人投資家の方々でも可能です。なぜなら人脈作りは努力次第である程度、道が開けるからです。

先輩投資家を探せ! 業者紹介を受けるコツとは?

個人投資家の方の人脈作りのポイントは、まずは自分の足で開拓を試みること、さらに言うならば、大手仲介会社の店舗へ飛び込むのがいいというお話を前回しました。

自分で数をこなすことで業者との信頼関係も築きやすいため、一番おすすめです。

そして、もう一つ大切なのは紹介です。身近に不動産投資をなさっている方はいますか? いる場合はその方に話を聞いてみましょう。

知り合いがいないよ、という方は先輩投資家をつかまえること。

〇〇大家の会、のようなコミュニティは怖い、面倒くさいと思っている方もいらっしゃるかと思いますが、どこの業界でも人脈は宝です。そして、その人脈から手に入れた情報を自分で取捨選択することがとても大切なのです。

母数が増えないと、選択の余地すらありません。積極的に顔を出してみましょう。

しかし、先輩投資家とつながるといっても、無暗やたらに自分の連絡先をばらまけばいいわけではありません。大事なポイントが3つありますのでこれを踏まえて行動してください。

(1)"継続的に"=定期的に物件を購入できている人を探す

⇒ うまくいっている人は定期的に売買しています。優秀なパートナーがいる可能性が高いと言えます。

(2)自分と共通点の多い人を探す

⇒ 資産背景等の属性で投資スタイルが違ってきます。近い人をまねるほうが再現性が高くなります。
※仲良くなりやすいのも確かです。

(3)自分から「教えてください!」とお願いすること

⇒ 意外とみなさん、「自分なんて」と思っています。怯えずに、こちらからハッキリと勉強したいこと、知り合いを紹介してほしいことを伝えましょう。

成功している、もしくは自分とケースが似ている方とつながることで、その次の紹介もうまくいきやすくなります。

さらに言うならば、仲良くなり信頼関係が生まれれば、不動産会社や銀行情報をゲットできる場合もたくさんあります。
どこどこが最近融資が出やすいらしいよ、ここの業者が掘り出し情報を持っていたよ! など、ネットだけでなく生の声を聞くことで、より取捨選択がしやすくなりますよね。

無暗に業者を信じてはいけない!?

人脈作りは、地道な努力が必要です。紹介された不動産会社もしっかり見極めることが大切です。成功している先輩投資家からの紹介でも、まだ安心はできません。

「会社」を紹介された場合、担当者によってクオリティが大きく異なるということもあります。先輩投資家がお世話になったのはだいぶ以前のことで、不動産会社の営業スタイルが変わってしまっているということもあります。

電話でアポを取りつつ、対応や印象を確認することも大切です。そして業者に対してもまめに連絡、報告をしましょう。

商談をいただいたら、何かしら反応するのは社会人の常識です。そういった一つ一つを積み重ねるのが、あたりまえですが、ネットワーク作りのポイントであり、人間関係です。

そうすることで、相手との信頼関係を築き、さらに相手が信頼できる人間なのか見極めることができるようになります。

自分を信じて行動しよう!

業者開拓も銀行開拓も、結局は人間関係作りです。

さらに言うならば、自分も知識をつけ相手だけを信じず精査すること、商談をするということを心掛け、相手の信頼を勝ち取ることを常に意識をすることで成功率はぐんと上がります。

今一度、ご自分の投資家マインドを見つめなおし、ひたむきに取り組んでみれば不動産は裏切りません。

不動産投資自体は出口が見える、戦略的な事業です。投資家の皆さんに知識と考える力を持っていただければ、世の中の悪徳業者は減り、皆さんも利益を得ることができると確信しています。

そうした基本的な不動産事業の知識と市況をお伝えするオンラインセミナー、「首都圏不動産投資」実践会をスタートしました。ご興味お持ちの方は、ご覧いただければと思います。

以上、村上俊介でした。