株式市場の振り返り-日経平均株価は7連騰、終値では20年10カ月ぶり高値更新
2017年10月11日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 20,881円(+57円、+0.3%) 7日続伸
- TOPIX 1,696.8(+1.6、+0.1%) 3日続伸
- 東証マザーズ総合指数 1,095.6(▲3.3、▲0.3%) 3日ぶり反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:879、値下がり銘柄数:1,045、変わらず:106
- 値上がり業種数:19、値下がり業種数:14
- 年初来高値更新銘柄数:151、年初来安値更新銘柄数:5
東証1部の出来高は15億3,158万株、売買代金は2兆3,703億円(概算)となりました。出来高は前日より小幅増加でしたが、逆に売買代金は小幅減少となりました。商いは決して高い水準ではありませんが、NY市場の反発等を受けて、大型株を中心に買い意欲が高まったようです。ただ、売買代金は再び2兆5,000億円を下回りました。
そのような中、日経平均株価は寄り付き後しばらくマイナス圏で推移したものの、前場の半ば過ぎから一気にプラス転換しました。その後、後場の終盤には一時+74円高(年初来高値を更新)まで買われる場面もあり、終値は20,900円には届かなかったものの7日続伸で引けています。
終値で見れば、アベノミクス始動後の高値を更新しただけでなく、1996年12月5日(20,943円)以来となる20年10カ月ぶりの高値となりました。
ただ、取引時間中の高値(ザラバ)では、アベノミクス始動後の高値(2015年6月の20,952円)を抜いていないことに注意が必要です。
なお、TOPIXは同じような値動きの結果、年初来高値更新となりました。
東証マザーズ総合指数は3日ぶり小反落、売買代金は連日で1,000億円を上回る
東証マザーズの出来高は4,267万株、売買代金は1,143億円となり、いずれも前日より微減となりました。出来高はパッとしない水準ですが、値嵩株の取引が増えたため売買代金は連日の1,000億円超となっています。
なお、総合指数は取引時間中に1,100ポイントを回復しましたが、その後は利益確定売りに押された結果、小幅反落で引けました。今後は、再び個人投資家の資金流入が見られるかが焦点となるでしょう。
ファナックやソフトバンクGが高値更新、データ改竄問題の神戸製鋼は連日の暴落
個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅高となり年初来高値を更新し、ソフトバンクグループ(9984)も堅調に推移して同じく高値更新となりました。
また、ハイテク株では富士通(6702)、ローム(6963)、キヤノン(7751)などが値を上げて、いずれも高値を付けています。その他では、機械受注の好結果を受けて、DMG森精機(6141)、大気社(1979)、安川電機(6506)など設備投資関連株が買われたのが目を引きました。
一方、スズキ(7269)が大幅安となり、トヨタ自動車(7203)も4日ぶりに反落するなど自動車株が総じて売られました。また、高島屋(8233)が急落し、J.フロント リティリング(3086)も冴えない値動きとなり、しまむら(8227)は取引時間中に一時年初来安値を更新しました。
なお、データ改竄問題が明らかになった神戸製鋼(5406)は▲18%安となる連日の暴落で引けています。
新興市場では、マネーフォワード(3994)が急騰して大幅反発となり、ウォンテッドリー(3991)も上昇して引けました。また、前日に値を飛ばしたメタップス(6172)も年初来高値を更新しています。一方、ドリコム(3793)は大幅安となり、串カツ田中(3547)も大きく値を下げました。
青山 諭志